スターライトとの出会い編 14


「…ただいま」

凛月さんの声に驚いて振り返った。


「凛月さん…?」

彼が戻ってきたことに驚きと喜びが入り混じった感情が湧いてきた。


「凛月!おかえり!」

みんなも驚きながらも嬉しそうに迎え入れていた。



どうして彼が戻ってこようと思ったのか、分からなかった。


私はまだこれといって成果を残せた訳じゃない。


認めてもらうにはほどど遠いのに。


「どうして帰ってこようと思ったんだ」

天馬さんが尋ねた。


「頭が冷えました」

凛月さんの言葉に、私は少し驚いた。


「そうか」

天馬さんは納得したように頷いた。


凛月さんは私の方を向いた。

凛月さんの真剣な表情に、私は胸が熱くなった。


「何年も努力してやっと認められたのに途中から入ったやつに壊されたらって考えたらイライラして、酷いこと言って傷つけた。この言葉を俺が言っていいのか分からないけど、もしも俺の事を許してくれるなら…これからよろしく」


なんて、私の目を見て深々と頭を下げてきた。


彼が私のことを本当に考えてくれていることが伝わってきた。


「そ、そんな。謝らないでください、凛月さんが言った通り努力が足りていなかったのは事実です。足を引っ張らないように精一杯頑張るので、こちらこそよろしくお願いします」


彼が私を認めてくれたことが嬉しかった。


私は感謝の気持ちでいっぱいだった。


今までの事よりも、これからの関係の方が大切だから。


「…っ、」


凛月さんの目に涙が浮かんでいるのを見て、私は驚いた。


「あ!凛月が泣いた!」

流星さんが驚いて叫んだ。


「…泣いてないです」

凛月さんは強がって答えたが、その目には確かに涙が光っていた。


「強がるなって〜」

流星さんがからかうように言った。


「流星兄ウザイです…」

凛月さんは少し照れくさそうに答えた。


「はー!?誰がウザイんだよ!ん!?もう1回言ってみろ!」


流星さんが冗談っぽく怒ると、みんなが笑った。


すごく賑やか。


だけど、これでこそ私の知ってるスターライトだよね。


「私…スターライトに入れて幸せです」

そう言うと、みんなが顔を見合わせて笑った。


「あったりまえじゃん〜」

雄大さんが笑いながら答えた。


「今よりももっと幸せになろうね」

智哉さんが優しく言った。


「うんうん、ここからが始まりだからね」

陽向さんも微笑んでいた。


「じゃあもう一回純怜の歓迎会しよっか!」

流星さんが提案した。


「前は凛月がいなかったからね、もう1回初めからやり直そう。今からでもまだに合うよね?」

そう言って、智哉さんが私の顔を覗き込んできた。


「はい。私もやり直したいです!」

私は嬉しそうに答えた。


その後はお察しの通り苦情が来て、マネージャーに怒られたり怒られなかったり。



でも、そんな賑やかな日々が私にとっては何よりも幸せだった。

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