スターライトとの出会い編 8
2日後、熱が下がって元通りになった。
「雄兄、ありがとうございました。多分あれのおかげで早く熱がひいた気がします」
「良かったよ」
雄大さんが嬉しそうに、私のことをチラチラ見てくるから、バレるんじゃないかって気が気じゃなかった。
凛月さんに、すごく睨まれてるんだけど...
「凛月?顔怖いけどどうかした?」
「あ、ごめんなさい。つい」
ついって...
これはもう私が思ってる以上に嫌われてる。
嫌いな人と一緒に住まないといけないってかなり辛いだろうな...
「わ、私ダンスの練習してきますね」
「え、1人じゃ危ないよ」
ただ、ここにいると居心地が悪くて...
「まだお昼なので大丈夫ですよ」
「関係ないよ、ほら、一緒に行くよ」
練習室に向かっている時も、気まずくならないように沢山話しかけてくれた。
「普段はどういうジャンルを踊ってるの?」
「ヒップホップです」
「天馬のソロ曲踊ってるの見たけど、すごく上手だったもんね」
え、どうして....まさかあの時見てたのは天馬さんだけじゃなかったって事?
「雄大さんも、見てたんですか?」
「みんな見てたよ?」
「み、みんな…!?」
皆さんに見られてたなんて、
それなのに、私は気づかないで…
恥ずかしい、
「そうだ!俺に何かダンス見せてよ」
「え!?」
まだ頭が追いついてないのに、
「俺はいないと思って!ね?お願い」
急に言われてびっくりしたけど、
一度見られてるんだから、一度も二度も変わらないか。
それに、一緒に練習することになるんだし、耐性つけないと。
「分かりました...」
何を踊ろうかすごく迷ったけど、
スターライトのデビューを踊ることにした。
音楽が流れ始めると、自然と体が動き出す。
練習の成果を見せる時が来たんだ。
最初は緊張していたけれど、踊り始めるとその緊張は次第に消えていった。
天馬さんは真剣な表情で私の動きを見ているのが分かる。
でも、今はただ踊ることに集中しよう。
曲が終わると、部屋は静まり返った。
息を整えながら、
「ど、うですか?」
「すごく上手だね!雄兄よりも上手いよ
「へ!?どうしてここに流星さんが、天馬さんも…」
「俺達も練習しょうと思って来たんだけど、純怜ちゃんが踊ってたからこっそり見てたんだよ。すごく上手だった!上手すぎてびっくりしちゃった!ね、天馬くん!」
「うん。動きが滑らかで、表現の仕方も良かった」
良かった…
その後、ここはもう少しこうした方がいいかもって、優しく教えてくれた。
ダンスをしてたら嫌なことも忘れられる。
だけど、まだ解決してない事件があったのをこの時は忘れていた..
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