第8話 お耳に合いましたら。

 ・「お耳に合いましたら。」 (2021年~)


 OLの高村美園(演:伊藤万理華)は、人前で話すことが苦手で、職場でもうまくプレゼンができずに落ち込んでいた。


 見かねた同僚の須藤亜里沙(演:井桁弘恵)からは、「喋る練習も兼ねて、ポッドキャスト配信をやってみたらどう?」と勧められる。


 美園は、トークは苦手だが、自分の好きな“チェンメシ”(チェーン店グルメ)のことなら饒舌になれるし、小さい頃からラジオが好きで、ポッドキャストも詳しかった。


 尊敬しているラジオレジェンド、吉田照美(本人)が番組で、


「何かを好きって感動した気持ちを誰かに伝えないと、好きって感じることすら心が麻痺して、やめてしまうんだって。怖い言い方すると、“好き”が死んでしまうんだって」


 と言っていたのを聞き、一念発起してポッドキャストで「チェンメシ」について語る配信ラジオ番組を開始する……という流れ。


「松屋」のカレギュウについて熱く語り、食べ、収録の最後に


「また聞いてもらえたら嬉しいです。お耳に合いましたら」


と締め括り、それが番組タイトルになった。


 聞いていた同僚が拡散してくれて、チェンメシにかける愛情を語りながら、自分の周りの人間模様もほぐれていく……という「実在のチェーン店のメニューに限定した」グルメドラマ。


「お口に合いましたら」のラジオ版だから「お耳に合いましたら」というタイトル、というわけ。


 松屋、餃子の王将、富士そば、くら寿司……知らない店ではなく「一度は足を運んだことがある店、食べた馴染みのあるメニュー」が出てくる。


 ラジオ関係のドラマとあって、吉田照美以外にも、クリス・ペプラーや生島ヒロシ、赤江珠緒、坂上みきなど「ラジオパーソナリティとして活躍されている人たち」がチョイ役として出演していたりするのも見所。

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