第4話

好色な神




神はゲイで童貞だったので、世界を創造し、その世界に住む男とセックスしようと考えた。最初に、ア〇ゾンで24500円の創造キットを注文する。これは、1日に1回、計6回ボタンを押すだけで世界を創造できる商品である。翌日には商品が届いたので、神はいそいそとボタンを押した。すると、天地が生まれ、光と闇が分かれた。次の日にボタンを押すと、大空が造られた。説明書によるとこれは天というらしい。このようにして神は6日かけて6回ボタンを押し、世界を創造した。神は基本的にボタンを押す以外のことはしなかった。ただし、6日目にアダムを創造するときには、創造キットの設定をいじくりまわして、自分の理想の男になるように調整した。7日目に神は休息をとった。




まことにアマ〇ンは偉大である。




神はエデンの園にアダムを住まわせた。さて、いよいよアダムとセックスするときが来た。神は美男子の姿になり、アダムを呼びつけた。


「アダムよ、そなたに気持ちよくなる体操を教えよう。」


神は体操と称してアダムとセックスした。初めてのセックスは想像以上に気持ちよかったので、神とアダムは暇さえあればセックスをするようになった。そうして、長い月日が流れた。神は次第に、新たな刺激が欲しいと考えるようになった。そこで、アダムのあばら骨からイブを創造し、イブに神とアダムのセックスを見せつけた。しかし、イブはアダムと同様に善悪を知らなかったので、二人のセックスを見ても何も反応せず、神はだんだんとそれをつまらないと思うようになった。そのため、神は新たな案を思いついた。神はエデンの園に善悪を知る木の実を植えた後、アダムとイブにこう言った。


「エデンの園にある木の実はどれでも食べてよい。ただし、善悪を知る木の実は決して食べてはならない。」


これは神の策略であった。食べてはならないと言われれば、二人はきっと善悪を知る木の実を食べたくなる。すると、アダムは自分と神としてきた行為の意味を知るはずだ。そうすれば、彼は神を非難するだろう。そこで神はアダムと無理やりセックスをする。彼は最初は抵抗するものの、次第にいままで自分が味わってきた快楽を思い出していく。神は、アダムが快楽に負けて神に屈服する様を楽しもうと考えていた。




神は念には念を入れて、アダムとイブに善悪を知る木の実を食べるようにそそのかせと蛇に指示した。しばらくすると、アダムとイブはいちじくの葉で腰をおおって神のもとを訪れた。そして、アダムは神をにらみつけた。


「神よ、私になんというおぞましいことをしたのですか。」


神は答えた。


「だがお前はあんなによがっていたではないか。それを今思い出させよう。」


そして神はアダムと無理やりセックスをした。だが、神の思惑に反して、いくらセックスしてもアダムは神に対して反抗的な目を向け続けた。神はムカついて、二人をエデンの園から追放することにした。

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