第2話 贈り物-2
誰のために何ができるかを考えなければならないと考えております。
企業のコンプライアンス強化や、SDGs、多様性といったキーワードが普及するに従い、個々人の生活環境改善の必要性は急速に高まっているのでしょう。
私はここでよく勘違いを犯します。すなわち、自分を取り巻く状況が全て上手くいっていれば良いという風に判断してしまうことです。具体的には、誰かと口喧嘩をした時に相手を言いくるめることに成功する。あるいは、友人との遊びにおいても、自分が話題の中心であることを強要し、疎外感を抱いている子を放ったらかしにしてしまったりすることがあります。
これでは、いけないと思う。
全てが上手くいっているという実感がある時、大抵の場合、周りの人は不充足や不満を抱いているからです。
対話者の感情の機微に思いやりを持てない人はいずれ破綻します。それがどんな形で表れるのかはその人によって異なるものの、やはり、撃沈されてしまうでしょう。
人は勝ったり負けたりを繰り返し、人との関係において適切な距離感や深い信頼を獲得するのではないでしょうか。
持ちつ持たれつ、または、太く短く細く長くといった言葉は、先人が長い歴史の中で導き出した人間関係や自然界とのバランスをよく表しているものだと感じます。
ずいぶん、遠回りをしましたが、私が申し上げたかったのは、どんな人間も間違いを犯します。そしてその追い詰められた状況の中で、その人の本性が顔を出してきます。そこでもし、誰か身の回りにいる家族でも、遠距離恋愛中の恋人でも、会社の人事採用者でも、己以外の他者を慮ることができるならば、その人は大丈夫。その方の人生は自然と切り開かれます。
そして、私もまた、どんなに追い詰められていたとしても、周囲を温かく見渡すだけの度量を持つ存在にならなければなりません。
将来日記 @712445
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