2話「くつろぎすぎてて困る」

「せんぱい!お部屋意外ときれいでびっくりしましたよぉ。」


「もし汚かったら私、ちょーっとお手伝いしようかと思ってたのに。」


「そうだ、せんぱい。買ってきたもの冷蔵庫入れてもいいですか?いい?ありがとうございます。」


(冷蔵庫開ける音)


「ねえせんぱい。自炊するんですか?えらいですね。私もするので冷蔵庫見てひらめいちゃいました。えへへ。」


(冷蔵庫にものをしまい、扉を閉める音)


「せんぱい。はいおさけです。」


「おつまみも開けちゃいましょ。おじさん臭いのばっかり買っちゃいました。せんぱいが苦手なのがないといいですけど。」


「ここから一緒に晩酌しましょうね。」


(お酒を開ける音ぷしゅ)

(おつまみをガサガサ開ける音)


「かんぱーい!」


(缶が当たる音。)

(ぐびぐび)


「ぷはぁ~~~。あ~おいし。」

「おいしいですね、せんぱい?」


「あっれー先輩なんかぁしぶしぶじゃないですか?もっと楽しんでほしいな。私といるのに......。」


「ふーん。まあいいや!今から楽しい気分にさせるのでまかせてくださいよぉ。」


「はいまずこれ!映画もってきたんですよ。ホラーですよ!こわいですよ!」


「せんぱいこわくて震えちゃうんじゃないですか?どっきどきですね。え、こわいの得意?なーんだつまんないの。」


(テレビにディスクを入れる音)

(テレビをつける)


「私もホラー好きですよ、おそろいですね!」


(ぐびぐび)


「よし!みましょ。ながしますよぉ。」


「ちょーっとこわそうかも。まだ何も起きてない?そ、そうですけどぉ。」


「ひえっ。」


(せんぱいにひっつく じりじり)


「す、すいません。近いですよね。で、でもちょーっとこわくて。ちょっとですよ。なのでこのままもう少しいてもいいですか。」


「いいんですね?えへへ、うれし。」


「わわ。わ。ひえ。こわいかも~~。」


(先輩にぎゅーする。)

「すっごいこわいの選んじゃいました。ぎゅーなんてしちゃってごめんなさい。せんぱい、こわくなかったんですか。うっそお。ほんとですか?」


「終わったからはなれろって言われても、ちょっとちょーっとだけこわいので無理でーす。」


「ん?せんぱいどこみて......。あ、あ、あたってました?」


(慌ててはなれる)


「あわわ~。恥ずかしい。恥ずかしい。めっちゃ顔あついんですけど。」


「せんぱ~い、笑わないでくださいよぉ、恥ずかしいんですから。もう!」


「あーあ、もうおさけ飲んじゃお。私がぜーんぶのんじゃいますからね。」


(一気飲み)


「うう、ぷはああああ。」


「にひひ、こんらにのめてすごいれしょ。せんぱあい。」


(ソファーの上に倒れる)


「にひひ、いい気分れすよ。せんぱい。せんぱいも、のんれくらさいね。まらありますから。」


「わらしも、もうひとつのみたいれす。え、らめなんれすか。なんれれすかあ。せんぱいをもっと私たのしませなきゃらめなのに。」


(べそべそ鳴き始める)


「つぎのよていは、これですよぉ。」


「やすんどけって?やらです!たのしませるれすよ......。」


「なぐさめてくれるんれすか、せんぱいやさしいれすね。なぐさめじゃなくてほんとにたのしい?お世辞れもうれしいれす、せんぱい。」


「ひひひ、せんぱいのおかげれ、なみだひっこんじゃいましたよお。」


「あ、せんぱい。けーきたべなきゃ。せんぱいがらいすきなやつ。せんぱい......。らいすき。」


(スースーという寝息)

(布団をかける音)

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