会社のかわいい後輩ちゃんに困らされている

まりあーじゅ

1話「急に来られても困る」

(玄関チャイムの音)


「せーんぱい。入れないなんて言わないでくださいよお。冷たいんだから。」


「でもせんぱいが来てもいいって言ったんですからね!」


「えー!そんなこといってないってひどいです。」


(うえーんうえーんと嘘泣きをする)


(泣きべそかいてる声で)

「だって......だって......」


「1週間前に今度行ってみたいなっていったら、いいよっていってくれたじゃないですかぁ。」


「まあ急になのは、ごめんなさいですけどぉ。」


「でもでも、今日はせっかく来たんだから、いれてくださいよお。怒んないでくださいよ。」


「とりあえず開けてくれたらうれしいです。ここで騒いでるみたいに見えるの、はずかしいですから......。」


(扉の開く音)


「やった~ほんとにいいんですか。せんぱい、こんばんはです。」


「あのね、見てください!せんぱいのためにこーんなに、おさけと、おつまみと、それに、おかしと。」


(ビニール袋をガサガサする音)


「あとこれ!せんぱいの好きなフルーツタルトですよ!この時間なかなか売ってなくて、コンビニのやつですけど。」


「えへへ、せんぱい気づいてます?」


「私のこと、玄関まで入れちゃいましたね?私の勝ちですね。おっじゃましま~す。」


(たったったっと小走りの音)

(はあとため息の音)

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