第35話 近づかないで変態!

え?何急に?

男性?どゆこと?


「ハァハァ、まさに美少年!美少年が目の前にぃぃぃ!(;´Д`)ハァハァ」


バンジキュウスはハァハァ言いながらガンギマった目で俺に接近してきた。

すると、俺に壁ドンしながら顎クイまでしてきやがった!


ズッキュン♡

なんだろう…相手は男のはずなのに…

ドキがムネムネするわ!

これが恋ってヤツかしら!


「神薙有澄、あなたを一目見た瞬間、私の心は奪われてしまいました。どうか…私のものになってくださいませんか?」


キャー!告白されちゃったわ!

大抵の女ならこれでイチコロよ!

でも…ここはあえて少女漫画展開で行くわ!


「キャー!近づかないで変態!」


バッチーン!


ビンタしちゃった。

あぁ、イケメンフェイスに手痕が…


「フフフフ…美少年からの平手打ち…最っ高に興奮いたします!あぁ、ますます好きになってしまいました!」


あ、ヤベぇ。

ガチの変態じゃん。


ウチのパーティメンバーもヤベぇ奴ら揃いだけど、コイツは別格だね。


しかも、今までの展開で察しただろうけど…


「実は私、女性には微塵も興味はありませんが男性相手には最っ高に興奮してしまうのですよぉぉぉぉぉぉ!」


ホモだぁぁぁぁぁぁ!

せっかくのイケメンが無駄ぁぁぁぁぁぁ!


「もう我慢できません!有澄、私のものにならなければ、ナニをするか分かりません!至急私と駆け落ちましょう!」


しかも、メンヘラだぁぁぁぁぁぁ!


「うわぁっ!」

押し倒された。


「(;´Д`)ハァハァ、有澄、有澄!」

「な、なにすんの!?」


「ナニって、〇〇して、〇〇して、〇〇するだけですが?」


おぉい!

完全にアウトだよ!

いや、それよりも気になることがある。


「ねぇ、〇〇のところ、勝手に(ピー)の効果音入ってるよね?それどうやってるの?」


「え?気にするのそこですか?」


自主規制は大事だからね。


「それより、私と永遠の愛を育みましょう!」

「俺は別にアンタのこと好きじゃないんだけど!?」


このセリフ、ツンデレっぽくなっちゃった。



一方、外野はというと―――


「へぇ、これがBLですかぁ」

「アーくん、そんな…男の人同士で…!」

「BL展開…ハァハァ…これもアリ!」

「何を見せらてるんだワン…」

「ウチはとやかく言うつもりないけどね〜」


普段1番頭おかしいキラリンが、今回は1番まともだと!?

ていうか、見てないで助けて!?


バンジキュウスは俺を押し倒したと思ったら、俺の体をうつ伏せにして脱がして、ケツを無理矢理開いてきやがった!

俺、ナニされちゃうの!?


「それでは…いきますよ!」

「やめろぉぉぉぉぉぉ!」




― 第36話に続く ―

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