第30話 ゴラァァァァァァッ!

そんなわけで、なんやかんやで全神未到が仲間になりました。


「えっとクズゴミン…だっけ?姫を倒すのに協力してくれるってのは、本当?」

「うん、ウチのだらだらライフ満喫のためにもね~」


なるほどね、俺と目的は同じ。

というわけで利害は一致した。


「ようこそ!海奈さんの魔法使いパーティへ!あなたを歓迎します!」

「ありがと~。でもなんかその名前ダサいね」


「ダ、ダサッ…!?」

まじか、皆の意見を融合させて命名したのに!


ちょうどその時―――

「あれ、あたし何してたんだっけ?」

「ワォーン?ハッ!意識飛んでたワン!」

リンちゃんとキラリンがフリーズから解放された。


2人は必然的にバカアホンと目が合う。


すると、リンちゃんは、

「不法侵入だ――――――!」

まぁそうなるよね。


「誰だワン!このズボラババア!」

「誰がババアじゃゴラァァァァァァッ!」


キラリンが地雷踏んだ。

ババアって言われると怒るんだ。

覚えておこう。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆  


「んで、君たち何してんの〜?」


クズゴミンがこんなこと言ってきた。

まぁ当然だよね。

一応、勇者パーティだけど…


今やってるのがテレビゲームなんだもん!


「有澄!見るワン!この前100万コインだったのが1000万コインになったワン!」

「へぇ、そりゃすごい……現実で稼げぇぇ!」


このツッコミ、前もやったのでだいぶ省略しました☆


ゲームの中で億万長者になっちゃうと、現実の世知辛さが浮き彫りになっちゃうでしょ!


これはあんまり言いたくないけど、実は3ヶ月くらいまともに働いてないから全財産が底を尽きそうなんだよね…。


「姉ちゃん、通帳ある?」

「うん、これだよね?」

「そうそう!これこれ…」


「は?」


預金残高を確認すると…9999円。

ヤバくね?

1万もないの?


「どうしたのアーく……!?!?」


通帳を見た姉ちゃんは、驚きと戸惑いが同時に来たような顔をして、口を大きく開いている。

姉ちゃんが変顔なんて珍しい。


なんて考えてる場合じゃなかった!


「姉ちゃん…どうしよう?」

「しょうがないね。お父さんとお母さんに頼んでお金貸してもらおっか」

「うん…」


読者の方々の中にも何となく気になっていた方がいたんじゃないかな?


そう、俺の両親のこと。


基本的に漫画とか小説の世界では、主人公の両親って物語開始時点で死別してたり、行方不明でいなかったりするよね?


しかーし!それはフィクションの話!

ここは正真正銘、現実なのでそういうのはありませーん!


ウチの両親は普通にいまーす!

まぁ今は海外に出張で家にはいないけどね。


そんなわけで両親に電話して、仕送りをもらえるか確認してみることにした。




― 第31話に続く ―






え?これも小説の世界だろって?

それは言わないお・約・束☆

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