こんな部屋に住みたいNo.1。

「ひょわぁぁ〜〜〜!!!」


こんな天国見て第一声がそれでええんか。わい。

というわけで、私は神野さん―――司の家の玄関にいる。

もうね、なんか次元が違うというか、なんというか。

壁がなんか知らん素材だし、足の小指ぶつけて痛くないし。

今玄関近くしか見てないけど、ここだけで兆は取れそうな気が………。

え?私ここに住んじゃって本当に大丈夫?


「そんなに玄関ばっかり見てないで、早くリビングに上がりましょう?」

「あ、はぁ、はいぃ…」

「緊張してます?しなくていいですよ、貴方の家ですもの。」

「ソウデスヨネ……今日から……あぁ…。」


実感わかねぇ……。

恐縮ながら、私は司言う通りリビングのドアノブに手をかける。

というか、マンションでこんな高級なドア見たことねぇ……

うわ、私の手手汗びっしょりだ。きったねぇ。

私はこの先に迎え撃つ景色に怯えながらドアを開いた。




「ひょわぁぁぁぁぁぁ〜〜〜!!!」


こんな天国見て第一声がそれでいいんか。(二回目)

まぁでもしょうがない。しょうがないんですよ。

だって物凄く部屋が広いんだもん!私の時代の大きい一軒家のリビング位あるぞこれ!マンションでこれイカれてるだろ!

しかもテレビが凄く薄くて中に浮いてるし!

なんかロボットが沢山あるし!今現在進行形で掃除してるしな!

あとなんかフローリングもすげーし、この部屋全体に汚れ何ひとつもない!!

埃すら残んないだろ……こんな部屋……

あと、あと説明できない諸々が沢山ある!


「ふふっ………驚きました?」

「驚きどころじゃないっすよ………なんなんすかこの家……もうよくわかんないっすよ……」


信じられるか?今この世の最新技術詰め込んだ世界の富裕層しか住めないマンションが今日から私の寝床なんだぜ?

1年前私だったら天地ひっくり返っても信じられないわ……


「疲れたでしょう?此処から病院は遠いですからね。お風呂に入ってらっしゃいな。」

「あ、はーい。行ってきまーす。」


………今さりげなくOKしちゃったけどさぁ、これってお風呂もやばいんじゃないの!?

うぇぇぇ!!やっちゃったよ!!どうしよぉ!!!


「あーすいません。やっぱお風呂は後で……」

「そう言うと思っていましたよ。まったく……。今日からここが貴方の家です。何回も使うのですから、早く慣れてください。後貴方は色々謙遜しすぎです。」

「そんなことないすけれどね……」

「ふぅん……まぁ、いいです。私はお昼ご飯の準備をします。ですから早く入ってくださいね。」

「あーい………」


どうしよ……逃げ場なくなった……。

私は入るしかないのか……この最先端の風呂に……。

ただでさえリビングがやばかったっていうのに、風呂まで来たら一体どうなっちゃうの。

…………よし。

ここまできたら、やるしかねー!

この風呂に依存したっていいから、とことん満喫してやるぜ!

私は気合十分に、風呂へ向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る