新発見。
「さて、今日からここが貴方の家です。」
「面白いっすね。」
「何がですか?」
「いや、一人言です。」
神野さんの高級リムジンの窓から見えるマンションは、バリバリにハイテクで私にはもう理解できない見た目をしている。
あれだな、原始人にスマホ見せてわからんことと一緒やな。
今日から、ここが私の家らしい………いや無理だわ!
「神野さん、なんで道路を走ってる車の上に飛行してる車があるんすか?」
「ああ、あれは飛行車専用レーンが上にあるのですよ。あれで、文字通り何処にでも行けますよ。最近は値段が落ち着いて見かける頻度が高くなったような気がしますね。」
「外国にも行けるんすか?」
「はい。」
クソゲーのインフレを感じた。
もうここまで来ると驚きも少ないというか、私自身適応してきているような感じがする。
こんなのに慣れたらやばいけどな。
と、思っていたらリムジンの扉が開く。
「おや、手続き諸々が終わったみたいですね。ほら、行きますよ。」
「うぃ〜っす…」
私が神野さんの養子になることが決まった一週間後。
とうとう退院した私だったのだが、なんと親の家すらないと判明した。
金も家も身分もない私に、女神は仰った。
「なら私の家に住めばいい。というか、私達は親子だろう。同じ家に住まないなど変じゃないか?」
おお、神よ!
私は神野さんを祀るための神社を建てることにした。
まあ、そんなこんなで、神野さんの家に来たのだが。
……あまりにもでかすぎる。
縦の長さはもちろん、横も1年前より大幅にでかくなってる。
「うへ〜私マジでここに住んでいいんすか?」
「はい。というより、貴方の家はここしかありません。」
「ふぁーー」
くだらない会話をしならがら、私達は入口を抜けてロビーに入った。
ロビーに入ると、一階でありながらに広い部屋であること、なにより、壁に大型のモニターやよくわからん機械がズバーっと置いてあるのを見て、私は驚きを隠せなかった。
それぞれが独特の動きと雰囲気を醸し出しているこの機械、なにに使われているんだろう?あとで神野さんのに聞いてみよ。
「受付が終わりました。行きましょう。」
私が機械に夢中になってる間に、神野さんの方は終わってたみたいだ。
私は謝りながら、神野さんのあとについていった。
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