※histoire.1:フランスのレジスタンス

次回からドイツ視点に戻ります。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――俺は反ナチス運動を掲げる一員だ。突然ナチ公共が我が美しい祖国フランスに侵略し、力及ばず我が祖国は敗北した。敗戦したから当たり前といえば当たり前だが祖国はナチス占領下になった。我が祖国のいたるところにナチ党旗が掲げられ、反ナチス員や共産党員、共産党支持者は即捕らえられ、強制収容所行きになった。


俺はナチ公共からフランスを取り返したかった。もう一度公にあの三色旗を掲げ、ラ・マルセイエーズを歌い、愛国心に忠実になりたかった。しかし、それをアイツ等は許さなかった。そんな中俺は誇り高き自由フランス政府の存在を知った。それはそれは感化され、自らの命を危険にさらすことになろうともこっそりとレジスタンスの一員となった。


俺らの活動は実に隠密だった。ナチスにバレるとひとたまりもないからな。

しかし、それは愛する祖国に意味のある活動なのか?ある日そう疑問に思った。

毎夜深い地下室で同じような演説をしていた。「フランスを奪還するぞ!ナチ公共を倒し、新政府を樹立させるのだ!」みたいなね。


その言葉は同志たちに届かないと意味がない。俺らでほざいていても伝わらなければ、行動にしなければ、結局は独り言に終わってしまう。そう思おうとも独り言に終わっていった。やっぱり自分の命が惜しいのか。祖国の為に捨てられないのか。自問自答した。


そんな中、ある日突然目の前が真っ白になった。俺がフランスの地下でこっそりとラ・マルセイエーズを三色旗を掲げながら歌っていた時だった。


目を開けると特には変化がなかった。その時はただただ目眩がしただけだと思ったんだ。だがそれは間違いだと同志たちから知らしめられた。


まず、ドーバ海峡付近、つまりはノルマンディー地方の同志たちからの情報によると、我らが本拠地の英国アングルーテが消えたらしい。次にオクシタニー地方の同志たちからはイベリア半島が消えたと言われた。


そんな馬鹿な話があるものかと最初は驚いたのだが、実際に赴いてみると信じざる得なかった。


俺は思った。今こそがナチ公共から祖国を取り返すチャンスなのではないかと。


そう思った俺の行動は早かった。まず最初に各地方の同志たちに銃や英国アングルーテからの輸入戦艦等の戦利品の準備を呼びかけ、パリ及びベルリン近く、つまりは首都近くの同志たちにはいち早い現在情勢の情報を届けるよう指示した。言っていなかったがこれでも俺はレジスタンスの中では結構良い立ち位置なのだ。


次に俺は他国と接触し、協力の要請を得るため、未知の国の発見へと舵をきった。他国しかも未知の国ならば細々と活動しなくとも大々的に活動できるからだ。自由フランスのように。


そして俺、アンドレ・マルシャンは戦艦に乗り、新たな拠点となるであろう国、レイノ・デル・オセアノ海領王国に上陸した。


俺達の闘争が今、この地から、この国から、この瞬間から始まる。もうコソコソとした陰湿なジメジメしたものは終わりだ。


俺は上陸後、既に上陸し、話をつけてくれた同志たちを背中に言った。


「ナチ公共よ、勝負だ。」

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