Folge.4:現在状況②

「我が武装親衛隊は新たに大森林、まぁ名付けてポーランド・ソヴィエト大森林、略称、PSWと我が親衛隊では言っていますが・・・・・・その大森林の捜索部隊を結成いたしました。今なお森に潜って捜索中でございます。」


クラウスは言葉に詰まることなくスラスラと話す。


「そうか・・・・・・なにか分かったことは?」


「確実な情報といたしましてはまず、大森林の向こう側には陸地があり、そこにはそこを支配している国があるということです。」


「国?」


遂に見つかったか、この世界での国。


「ええ、国です。PSW第二親衛隊部隊が発見いたしました。そこで対異国スパイを立てようと計画中です。」


スパイ、スパイか・・・・・・。別に良いんだが、


「言語は、言葉は通じるのか?」


「そこの問題ですが総統フューラー。どうやら盗み聞きしたところ我らが使用するドイツ語の派生型若しくは原生型の言語だということが分かりました。なので既に両方に対応できるよう我らが誇るアーリア人の言語学者で研究が進んでおり、今現在日常会話ならば意思疎通できる程度までになっております。」


これは驚いた。もう既にその段階までいっているとは・・・・・・


「分かった。ならば儂直々に今、第三帝国のスパイ組織の設立をしようではないか。」


これは直通で国の中枢につなげたほうが良い。


「真ですか総統フューラー!?それほど頼もしいスパイ部隊はありませんよ。」


「情報は大事だからな。さて、スパイ組織の名はシュテュルムシャッテン。内部構造は影之狼シャッテンヴォルフ、これは対象を捉え捕虜等にする部隊。次に夜之鷹ナハトファルケン、これは相手国の中枢の情報を探りこちらに渡す部隊。嵐之霧シュテュルムネーベル、これの役目はつまるところ陽動だ。帝国之剣ライヒクリンゲ、これは暗殺部隊。ときには要人を殺し混乱も招くことも重要だ。影之鍵シャッテンシュリュッセル、この部隊は電波系統を司る部隊だ。暗黒之精神デュンケルガイスト、これには様々な任務を遂行してもらう。ときには忍び込み、時には紛れ込み、騙し、奪う。最後に霧之戦士ネーベルクリガー、この部隊は第二の親衛隊のようなものだ。更に質を高めた部隊と言おうか。とまぁこんな感じの組織にしようと思う。各将校よ、この組織に配属する人員を厳選し、儂に報告せよ。」


「「「「了解です!」」」」


勝利のための道の内の一つ、それは相手をよく知ることだ。






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