第46話一位

霧雨苺はボーリングの玉を胸のところまで持ち目をつむり精神統一をはかる


そしてゆっくりと助走をつけながら走り玉から手を離すとボトンっと玉は落ちてピンの方まで真っ直ぐ行く


結果はストライク


ちなみに他の四人の結果はりんちゃんが6点如月三久がストライク俺が8点十川がスペアを出した


霧雨苺ともう一人ストライクを出した如月三久が一歩リードした


バチバチに火花を散らしていた二人


でっ結果だけ言うと霧雨苺と如月三久の二人の対決は霧雨苺のボンミスにより如月三久の勝利


そして、十川はその二人の対決の横でしれっと如月三久と同点になる


俺の方は霧雨苺と同点に


「一位決定戦と3位決定戦をやるのは分かったけど二位と三位って何かあるのそれに最下位は罰ゲームするの」


「ちょっと待ってよ最下位が決まってからそれを言うのはなしでしょ」


「ええでもそれならちゃんとやればよかったはなしじゃん」


「うう……そうだけどさ」


最下位になったりんちゃんが涙目で俺のほうを見つめてきて俺は


「なら俺の言うことをなんでも聞くってのはどうだ」


「……いいの?」


なぜか赤く頬を染めながら嬉しそうに答える彼女を見て俺は


「もしかしてご褒美になる?」


「それは二位になった人のものにすればよくない」


「いやいやそこは三位でしょ」


そういって言い争い始めた四人に向かって俺は言い放つ


「五人しかいないんだし決めるのは一位と二位と最下位のみでよくないか」


「えーなんで三位と四位だけ不公平じゃん」


霧雨苺が抗議を示してくる


「まあ今日で俺たちの関係が終わるわけじゃないし何回かこういうこともやるんじゃない?」


少しだけ悩んだ顔をしたあと


「まあそうよね」


そういってしぶしぶ下がってくれた


「それで今さっきの最下位への罰ゲームは二位のご褒美に変えます」


「いやなんでよ」


「そりゃ嬉しいものが罰ゲームはダメだからに決まっているじゃない」


「そんなに嬉しいものなのかよく分からないけどな命令されるんだからいやだと思うぞ俺は」


「あなたはややこしくなるから黙ってて」


俺は如月三久に怒られて黙る


「それじゃあ罰ゲームはなんにするの」


「まあ決めてなかったしなしでよくないか」


「でも一位と二位のご褒美だけあるのもなんだからなしでええやん」


「ちょいちょいそれはダメでしょ」


「うんダメだよそれは」


「ならもう最初通り一位だけご褒美があるでええやん」


「でもそれだとここまで決めた意味がないじゃん」


「別にそういう日もあるでしょ」


「まあ分かったわ」


そして最終的に十川が恋人としての維持をみせて一位を取る

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