第39話イケメン女子の短冊
俺は霧雨苺が短冊にどんなものを書いたか聞いてみた
「それはまあ想像通りなものかと」
「ええそんなことを言われたら気になるんやけど」
「どうぞ別に隠すほどのものでもないので」
そういって渡された短冊を読むと
「へえ俺と結ばれたいか……いやよく俺にみせたなおい」
「だって諦めたくありませんものそれにこういうのは不意に言うのがいいんでしょ」
「くうそれはそうだけどよ」
「えへへどうですかキュンときましたか」
「来たよああ来ましたよ」
「ならよかったです」
「ああそうですね」
「あらもしかしてからかわれてすねちゃいましたか」
「うるせえな」
「あはは図星つかれてて笑えます」
「やめろやめろ」
「やめません」
「くうからかいやがって」
「あははやはりこの関係はいいですね」
「なら変わらなくても」
「いやですよ変わらないことを望んだらきっと自分の気持ちを傷つけることになってしまう」
「なんつうか気持ちが強いよな」
「ええだって僕はあなたのお婿さんになるひとですから……まあでもそういってたから取られちゃったんですよね」
「いやそれは」
「もしも最初から僕が普通の女の子として恋をしていればよかっただけなのかもしれないね」
「そんなの違う俺はいつもどおりの君が好きだ」
「……もうそんなことをいったら十川さんに怒られちゃいますよ」
「くうそれはそうだけど」
「浮気をしたらダメだって怒られたんでしょう?」
「しってるんだな」
「そりゃ一応あなたの男友達みたいなものですから」
「男ではないけどな」
「でも男みたいな安心感はあったでしょう」
「ああそうだな」
だからこそ恋をすることが出来なかった
「まあそもそもよく考えたら俺はまだ十川のことを好きじゃないけどな」
「"まだ"でしょ大切にしなさいよ恋人なんだから」
そういって俺に発破をかけてくれる彼女を見て俺は
「かっこいい女の子が多いな俺の周りには」
「そんなにかっこいいですかね」
「カッコよすぎて俺が薄れてしまうぐらいだよ」
「そんなことないと思いますけど」
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