第38話恋人報告
俺は霧雨苺に十川と付き合ったのだと言った
「なんでぼくの方が先に好きだったのに」
そういって泣き崩れる彼女を見てああ本当に俺のことを好きでいてくれたのだと分かった
だがその気持ちに答えるわけにはいかない
「おかしいじゃん恋愛頭脳戦をしてたじゃんああ付き合うんだろうなって感じだったじゃん」
「それはまあそうなんだけどな」
「なんで横から超絶重たい過去持ちの女の子が現れてほとんど関係性が薄かったくせに付き合うとか」
「もうやめろキャラ崩壊に近い状態になってるから」
「悪口ぐらい言いますよ好きだった人を取られたんですから」
「そりゃ気持ちは分かるけど」
「でしょだから絶対に山村のことを僕のお嫁さんにしてみせる」
その言葉はまだ霧雨苺と出会って間もなかった頃始めて告白をされてそこから俺は四人のイケメン女子に出会うことになった
いわゆる物語の始まりのシーン
そのオマージュのシーンだけど全然意味が違う
最初はただ惚れさせたいだけだったけど今は恋人が出来た俺を取るために言った言葉
なんだか他人事みたいに解説をしてしまったぜ
「おうやってみろ惚れるわけないけどな」
「そりゃ浮気になるからねでも絶対に浮気をしたいと思わせてみせる」
「おいおいいけないなことをやらせようとするのはダメだぜ」
「うるせえ別に勝手だろ」
「あははおこらないでくれたまえよ」
「別に怒ってねえし」
「ツンデレだね」
「違う」
「またまた~」
「おふざけをしたりするんだな」
「ふざけたりしたらダメなんですか」
「いやダメじゃない」
「そうですか」
「ああそういえば料理を作ってほしいな」
「それは恋人にしてもらってください料理苦手ですから」
「ああ……そうだよな悪いな変なことをいって」
「別に気にしなくても良いです」
霧雨苺って料理がダメなのかなんだか意外だな
まあでも本人が苦手だと思っているだけでいけるかもしれないけど
さすがに壊滅的に料理が下手とかはないだろうな
だがむりに作ってもらうのはいけないからこれ以上触れるのはよそう
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