第30話クズ男

俺たちはりんちゃんと相沢十川の三人で祭りを回っていた


他の二人には事情を伝えると


「普通にライバルが増えるのはいやですけど助けてあげたいだから行ってきなさい」


そう言われて俺たちは屋台を見ていたのだが


「あれ?そこにいんの十川ちゃんだよな」


俺たちが声のする方を向くとりんちゃんの顔色が変わる


相沢十川は顔を下に向けて心臓を抑えながら悶えだす


「あんたがなんでこんなとこに」


「おいおいお嬢様の彼氏にむかってなんて口の聞き方をしてんだ」


「あなたは元カレでしょうが」


「どうでもいいだろまた付き合えばいいだけの話しさ」


俺は黙っていられず会話に入る


「なにを言ってるんだそんな最低なこと」


「おおイケメンだねえでもさこういうやつの方がクズだぜ気をつけた方が良いって」


「あなたにだけは言われたくありません」


りんちゃんはクズ男に向かって睨む


「おお怖い怖い可愛い顔が台無しだぜヒュー今のおれかっこいい」


「ダサすぎます」


「おいおい失礼すぎじゃね十川ちゃんに嫉妬をしているからってさ大丈夫今度はお前も相手してやるから」


イラッときた俺はおもいっきり腕をふりクズ男を吹き飛ばす


クズ男はヘラヘラと笑いながらこう口にしてくる


「おお野蛮人すぎねえやっぱりおれのいうとおりクズだってそいつ」


「あなたは会ったときはあんなにも紳士だったのに」


「ああ皮被ってたときかそんなもんがいいならいくらでもやってやるよ」


「くそやろう」


「くそくそ言うけどよおれと十川ちゃんの関係を断ったきみも悪いよね林ちゃん」


「どこら辺が悪いって言うんですか」


「家に縛られている十川ちゃんがいやでおれのことを頼ったんだろう」


「そうですが」


「そんな十川ちゃんをきちんと助けてあげただろ」


「なにを言ってるんですかあなたのせいで相沢は傷ついたんですよ」


「いやいや俺と十川ちゃんの関係を断ったのはどこのどいつだ」


「そりゃぼくですけど」


「そうだろそうだろだからお前が悪い」


「なんでお前はそんなにもクズなんだ」


「いやいやクズではないぜただ事実を言ってるだけだくう優しいだろお」


ここまでクズだと逆に清々しいなあと言い方が面白いから怒りと笑いで感情がぐちゃぐちゃになりそう


「優しくなんてない」


「おいおいひどいことを言うなあそれにお前は何者なんだよ恋人か?」


「いや友人だ」


「そうかいなら邪魔をするな」


逃げようとりんちゃんと相沢十川の腕を掴む


「おいおいなに逃げようとしてんだよ」


やはりそう簡単に逃げることが出来ないらしい

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