第14話ファン

学校に向かっていると


独特なポーズをしている変人が俺の目の前に現れて戸惑う


「なんでこんなことをしているんだ」


「うむ?理由はない」


椎名結香は霧雨苺が女であることを知りかけた人間である


そして俺のファンクラブの会長である


「バカなんだな」


「急に失礼なことを言うじゃないか」


「いや理由がなくて推しの前にファンが出ると言う構図を出す時点で」


「確かにな覇気で鼻血を出すかもしれないな」


「なんで俺が覇気を出せるんだよ」


「ファンにとって推しは周囲に覇気が出ているすごい人なんです」


「それは俺をけなしているのか」


「あたしはけなしておりません」


敬礼をして答えた椎名結香を見て俺は疑問に思ったことを言う


「なんで目の前に出れているんだ」


「だって言わないといけないことがあるから」


「なんだよ言わないといけないことって」


「お願いです友達の茨先百合と柊目高を助けてほしいんです」


「助けてほしいってことは命の危機なんだななら連れていけ話しは向かっているときに聞く」


「はい」


俺は急いで椎名結香が案内をする場所に向かう


「そもそもなんで俺なんだ」


「だってあたしに頼れる友達なんていませんから」


ファンクラブの他の会員と仲良くないのか


「仲良くありませんよだってあたしがそもそも会長になったのも流れで偶然そうなっただけですし」


「その流れが少しだけ俺は気になるな」


「気にしないでください」


「それで分かったが頼りになると思ったのか俺を」


「はいだってあたしを助けてくれたあなたの姿は誰よりも頼りになるかっこいい男の姿でしたから」


俺はよく覚えていないが椎名結香の真剣そうな横顔を見ると頑張らなくちゃと思えた


「そうかいならその期待に応えなくちゃな」


俺がたどり着いた場所には茨先百合と柊目高が倒れていた


そしてそこに相沢十川を襲っていた奴らの中心にとある人物がいた


この学校の番長である番丸 研磨(ばんまる けんま)が中心にいた


「この場所に来る前に言ってたとおりヤンキーが女の子を複数人で殴ったようだな」


「ああそうだなそれでやるか」


「やるわけないだろ」


「複数人プレイはお好きじゃないのか?」


「おいなんかそれ違うやつだろ」


「はあなにをいってんだ」


「いやなんでもない」

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