第13話ヤンデレ

「これが俺の俺たちの物語だ」


「うん分かったけどさ切ない恋すぎない」


「そうか?」


「約束をわざわざ改めて作ったの一緒にいるって約束をしたけど病気で約束が守れなかったから別の約束を作ることで絶対に会えますようにって意味で作ったんでしょ」


「それもまあ少しあるな」


「良すぎるにもほどかあるよ」


「でしょでしょだからさわたしに譲ってよ」


「でもそれはいやかなぼくにも山村凪との物語がきみに負けないぐらいのがあるし」


「へえ本当に?」


「ええ本当ですよ」


「なんだか仲良くなれて良かったつうかよヤンデレストーカーになるなんてどうしたんだよ」


「だってわたし男装をしてわざわざ見張っていたのにいつの間にか恋人がいるんだもん」


「え嫉妬をしてあんなことを言ったのか」


「うんそうだよ」


可愛すぎるだろ俺の幼馴染み


「ならさ恋人ってのは勘違いだよ」


「へ本当に?」


「うん単純にぼくがゲームを買いたいからついてきてもらったの」


「それってデートじゃんならさわたしにもデートをしてよ」


「うんいいよあとささらっと話されたから流しかけたけど男装をして転校をしたってどういうことだ」


「そのまんまだよわたしは如月快斗なんだ」


……そういえばそうですよねだってそもそも如月三久も病人だったもんね


「そうかならもう転校をするのか」


「いやしないよ如月快斗のまま学校に通う」


「そうかい」


俺は如月三久と同じ帰り道のため霧雨苺と分かれてから一緒に帰る


「悪いなゲームはまた別の日に一緒にやろうな」


「いいよ如月ちゃんを一人にしたら不安だし」


突然くるりと俺の方に振り向く如月三久


俺はなぜ振り向いたのかなと思い尋ねようとしたら


「ンッッッ」


唇と唇が重なる


時が止まる感覚に陥る


なんだこれなんだこれ


「好きだよわたしだからまだ諦めたりなんてしないからね」


そうやって笑う彼女に俺は不覚にもドキリとしてしまった


俺は指で唇をなぞる


そしてやがてキスをされたと言う事実に気づきこう口にする


「なんで俺なんだよ」


「だってわたし凪くんに助けられたからね」


「助けてないわ」


「助けられたよだからわたしの責任とってね?」


あれ?あまり変わってなくね


可愛いから許せるけどなんだか重たい彼女に好かれてしまったみたいだ


あれ?でもよく考えたらストーカーされてたのは事実じゃね


「ほらほら行くよ」


そういって無邪気呼ぶ声に俺は答える


「おお帰ろうぜ」

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