第3話イケメン女子
如月三久が有名になれた理由が俺がいたからであることを知り嬉しかった
俺にとっての約束の重さと同じぐらい重たく考えてくれていた
それがどれだけ嬉しかったか
そして、俺はいつの間にか涙を流していた慌てて隠そうとするが
「どうしたんだ良ければ聞くが」
霧雨苺が心配そうに覗き見る
やめろやめてくれこぼしたくない言葉が溢れてくる
「俺はさずっと忘れられていると思ってたでも覚えていてくれてて頑張れた理由を俺との約束だといってくれた」
「そっか嬉しかったね」
霧雨苺が俺の頭を撫でてくる
くそナチュラルにイケメンな行動をされた
それがいやでパシッと俺はその手を振り払う
「やめろ俺は攻略対象じゃない」
霧雨苺はその言葉を聞き笑ってくる
「笑うことはないだろ」
「ごめんごめんだってとっさに出た言葉が攻略対象じゃないって可愛すぎるでしょ」
「可愛くないし」
「あははうんそうだね」
少しの間をおいて俺は疑問に思っていたことを質問する
「なんで俺と関わり合おうなんてしてくれたんだ」
「面白くて対等な関係になりたいから」
「それは知っているけど面白い人間なら他にもいるだろ」
「そうだね……うんぼくがまだ男装をしていなかったとき君に助けられて素の自分であることを受け入れてくれた」
「うん?そんなことあったか」
「分かるわけないよねかなり変わったからさ」
少しだけ悲しそうな顔で彼女は笑った
「分からないが分かりたいだから君のことを知りたいそれできみの正体を見破る」
「見破るってあはは……うんだが楽しみにしてる」
「それじゃあ帰るか」
「ああそうだあともう一つ」
「なんだ?」
「ぼくは山村のことが好きなんだ」
突然の告白で驚く
そんな俺の耳元まで顔を近づけてくる
俺は下がろうとするが間に合わず
「山村のことをぼくのお婿さんにしてみせるから」
そんなことを呟いてきて俺はドキリとなる
俺から離れて彼女はいや彼は一歩下がり不敵な笑みで口もとに人差し指をあてる
俺は冷静さを取り戻しツッコミを入れる
「いや逆じゃないのか」
「だってぼくはお嫁さんになりたくないからさ」
「つうかいつの間にか呼び方が山村くんから山村に変わっているし」
「女であることもバラしたし告白までした呼び捨てをしても良いだろ」
「確かにな」
俺よりイケメンなやつが実は昔助けた女の子で俺のことをお婿さんにしてくるなんて誰が想像つくだろうか
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