第6話姉の言葉(ヒロインR15イラスト有り)

 とある夜の八時過ぎ。


 領主館の薄暗い自分部屋。


 全裸の俺は上向きで、自分のベッドに拘束されていた。


 全裸の美少女に上に乗られて、俺は襲われていたのだ。


 https://kakuyomu.jp/users/haanadenka/news/16818093082958246344


「…イキそうです、姉さん…」


「気持ち良いでしょ? でも、まだイったらだめよ、貴族として」


 攻めてくるのは、もちろんアンジェラ姉さん。


 初日以来、性的な実験がエスカレートしていたのだ。


「ほら、私にもしなさい、ジノ」


「う、うん」


 俺はこの美しい姉には逆らえないのだ


 昼間はクールな姉は、夜は別人のようだ。


 こうして俺は今宵も、姉の性の実験道具になっていく。


 ◇


 ◇


 1時間の性の実験が終わる。


「はぁ…………」


 俺に逆に攻められたアンジェ姉は、虚ろな目で天井を見ている。


 だから俺は腕枕をしてあげて、ピロートークタイムに入る。


「ねぇ、全部飲んでもらうと、嬉しいでしょ、ジノ?」


 まだ虚ろな目で、妖艶な笑みを浮かべならが、アンジェ姉は聞いてくる。


「はい。姉さんに愛されてる感じがしました、とても」


「ジノがイク寸前に、『ジノ、好き』って、私に言われて、興奮すしたでしょ?」


「はい…頭が真っ白になっちゃって、あっという間に出ちゃいました…」


「それじゃ、コレも使えるわ。男って、やっぱり単純ね」


 将来の結婚相手を虜にするため、最近のアンジェ姉は何でも俺で試作してきていた。


 好きでもない相手に愛を囁き、毎回お掃除もしてくれる。


 相手が喜ぶ喘ぎ声を出して、イッてないのにイッたフリもしてくるのだ。


「あら? ちゃんとイッてるのよ。ジノの口と舌、気持ちい良いからね」


 その言葉も本当なのか、男を虜にするためのテクニックトークなのか。


 女心に疎い俺には、一生分からない。


 アンジェ姉さんなら、そのうち愛液すらも自分の意志で出せそうだ。


「それじゃ、三回目するわよ。あと3回は射精してもらうから」


「はい、分かりました!」


 アンジェラ姉さんとは週に二回ペースで、性の実験の日々。


 フェラチオ、パイ擦り射精、素股、シックスナイン、俺のアナル前立腺指攻め、ペニス足コキ、着衣素股エッチ、足舐め、アナル舐め、目隠しプレイ、女王様プレイ…などなど。


 俺が教えた地球の知識プレイも、アンジェ姉は迷うことなく実験してきた。


 俺の反応で、結婚後に使えるか試しているのだ。


 これらは俺にとっては快楽であり、苦難の実験の日々。


 でもアンジェラ姉は必ず全部飲んで、お掃除もくれる。


 だから俺も麻薬のように、彼女の人体実験にはまってしまうのだ。


 ◇


 更に一時間の性実験が終わる。


 性実験が終わると、随時ピロートーク。


 姉さんは俺に色々と教えてくれる。


 …「ジノ。すり寄ってくる相手は、ちゃんと見極めるのよ」


 …「敵か味方か見極めて。敵は利用して、味方には愛を与えるのよ」


 …「権力と金に、溺れたらダメ。偉くなるほど、低姿勢よ」


 …「婿入りしたら、自分の居場所を作りなさい。大事な人との場所を」


 …「家族は必ず守るのよ。たとえ世界中が敵になっても」


 その言葉には、いつも真心が籠っていた。


 だから俺の心には深く刻まれていった。


 ◇


「おやすみ、ジノ」


 最近はアンジェ姉さんも、俺の腕の中で眠りにつく。


 すぐ隣が自分の部屋なのに、なぜか俺の部屋に泊まっていくのだ。


 https://kakuyomu.jp/users/haanadenka/news/16818093082958266617


(こうして寝ている姿は、本当に絶世の美少女だよな…)


 まつ毛は長く、モデルのように整った顔立ち。


 ムダ毛処理している裸体は、肌はきめ細かく真っ白でツルツル。


 細身でスリムだけど、胸はハリのあるDカップで、ヒップあるエッチな体形。


 乳首も膣もピンク色で、処女膜もまだ付いている生娘だ。


 実の姉じゃなければ、俺は今すぐにでてもペニスを膣穴に挿入したい。


(そうだ。代わりに、ちょっと、指でいたずらしちゃおう)


「……処女膜、破ったら、殺すわよ」


 目を閉じながら、アンジェラ姉は辛辣な言葉を発してくる。


 彼女は処女膜を、結婚時の武器としていたのだ。


 でも今は抵抗はしてこないので、指なら許してくれるのだろう。、



 ◇


「はぁ……今日はもう終わりよ。おやすみ、ジノ」


「うん。おやすみ、姉さん」


 今宵も姉は満足そう。


 こうして腕の中で寝ている全裸の美少女を見ながら、俺も眠りに落ちるのであった。


 ◇


 こんな感じで平日の夜は、カテリーナさんとアンジェラ姉さんの二人の夜のレッスン。


 俺は婿入りに向けて、性技の鍛錬に励んでいく。


 そんなある日。


 別件の吉報がサルチン家に入る。


「グラートン兄さん、婚約おめでとうございます!」


 次男グラートンの結婚相手が確定したのだ。


 家族だけの昼食の場で、俺は仲の良い18歳の兄を祝う。


「しかも、あのヴェネツィアル公国の令嬢だなんて。凄すぎます!」


 兄の相手は、近隣ヴェネツィアル公国の有力貴族の次女。


 ヴェネツィアルは独立した都市国家だが、貿易と金融で財を成した特別な公国。


 その総財力は帝国にも並び、有力貴族ですら王国の王よりも私財があるのだ。


「グラ兄。嫁入り持参金は、期待できるわね」


 この世界では嫁を嫁がせる側が、新婦に持参金を渡す。


 笑みを浮かべるアンジェ姉さんが言うように、今回の持参金は凄い額になる。


 噂はサルチン伯爵領と同じ面積の領地を、花嫁は持参してくるという。


 その他にも金銀財宝、芸術品を用意しているのだ。


 そんな規格外の持参金に、俺は言葉を漏らしてしまう。


「持参金が伯爵領地規模って。どうして、そこまでウチに…」


 その言葉にアンジェ姉が答える。


「ウチと親戚になれたら、利益があるからよ」


 姉は語る。


 北方の雄となったモスクワフ帝国は、今は誰もが目を付けている。


 だから商魂たくましいヴェネツィアル領主は、俺の兄と早急に血縁関係を結ぶことで、莫大な利益を出そうとしているのだ。


 この時代のヨーロッペ大陸は、本当に誰もが権謀術数、色んなからめ手を使ってくるのだ。


「ジノ。非公式だけど、私も嫁ぎ先が決まったわ」


「ええっ⁉」


 まさかのアンジェラ姉からの爆弾発言に、俺は声を漏らしてしまう。


 いったい、どこの誰となんだろう。


「こっちも大物。フランクス王国ボルドン公爵の長男。その第二婦人よ」


「それは…」


 凄い結婚相手だ。


 フランス風なフランクス王国は、ヨーロッペ大陸でも有数の大国。


 その中でもボルドン公爵家は、伝統ある有力な大貴族だ。


 でも、そんな大貴族がどうして、ウチみたいな弱小の伯国に縁談を?


「こっちも、もちろんモスクワフ帝国狙いよ」


 フランクス王国は敵対国の背後をけん制するため、軍事強国モスクワフ帝国と同盟を結びたいのだろう。


 そのための嫁として貰いやすいアンジェ姉に、白羽の矢が立ったのだ。


 両家の格の連れ合いが取れなくても、第二婦人なら領民や臣下も納得すると、見込んでいるのだろう。


「姉さん、利用されそうだけど、それで良いの?」


「もちろん私は、第二婦人なんかで終わらないから」


 アンジェ姉は不敵な笑みを浮かべて、自分の野望を語る。


 自分の魅力で夫を虜にして、早急に男子を産みまくって、公爵家の権力を牛耳ると。


「伝統ある公爵家。相手にとって不足なしだわ」

 野望高きアンジェ姉は、『夫を操る、息子を傀儡化する、自分が女公主になる』と、色んな道筋を狙っていた。


 そんな気高き姉の姿は、いつもに増して輝いている。


(よし!二人に負けないように、俺も頑張らないとな!)


 ◇


 そんな風に決意を新たにした、ある日。


 俺の結婚相手の第一候補が、ついに決まる。


 だが相手は予想を超えた存在で、サルチン家を混乱に陥れるのであった。

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