R山入口交差点
M県に「R山入口」という名前の交差点がある。この交差点は4差路で比較的見通しの良い交差点であるが、不思議なことに毎年交通事故が多く発生する。
地元では「魔の交差点」と言われ、交差点の角には年中花が供えられている。
この「R山入口交差点」で起こる事故には特徴がある。それはほぼ全ての事故に関して、ドライバーがブレーキを踏んだ形跡がなく、どちらのドライバーも「自身の進行方向が青だった」と主張するのだ。
最近はドライブレコーダーを搭載している車両が多いため、警察も事故車両の録画情報を確認するが、何故か事故直前のデータがどの車両も消えてしまっているという。
そのため、事故の目撃者を求める看板を事故が起きるたびに立てるものの、そもそも交通量が少ないため目撃者はなかなか現れないという。
信号システムの不具合によるものではないかと市民が訴えたことから、警察と道路管理者、システム会社で1週間ビデオを用いて撮影を行ったが、システムに異常は見られなかった。
しかしその後も同様の事故が起きたことから、警察は古い信号機を撤去し、新しい信号機を設置した。
新しい信号機が設置されてもうすぐ1年経つが、既に3件の死亡事故が起きており、ドライブレコーダーには相変わらず事故直前からの映像は残っていないという。
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