〜Ⅱ-?〜ページ-Ⅱ

私は、また『宝』のページを捲る。

『奴』の弱点は何なのかを知る為に。

人間を連れて来る。

『宝』の中に人間を入れたら、私には『見える』


――だが、どうしても見えないのだ。


ページが『紫』に塗り潰されて、読めない、見えない。


『…何故だ、何故見えないのだ…私の『力』をもってして、何故最下層の『奴』の弱点だけは見えないのだ…』


抱え込んだ大きな本の『紫』に塗り潰されたページを見つめ、その人物はグシャグシャと自分の髪を掻き毟る――

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