結果発表

「きのうの夜さ~、夢みちゃった...」

「どんな夢?」


「うちだけ合格した夢...」

「なにー?!なんだとー?!はなっちだけ合格ですとー?!」


「あやなっちの分までロサンゼルス行って来るとか言ってた...夢の中で...」

「これから、合格発表なのにー!変な夢、見るなー」


「もしかして正夢かなあ...」

「え?」


「正夢ってやつ?」

「え?...そうなのか...って、こらーっ、もう、早く見に行ってみようー」


「うわっ!もう、みんな見に来てるよ~」

「50音順に名前、載ってるはずだから、志伊良花奈と白熊あやなは、ならんで名前、載ってるはずだ」


「きのうも、そんなこと言ってた...」

「きのうのは夢でしょー、まったくもう...」


「ん?...あーっ!...白熊あやな!白熊あやなって、名前、載ってるぞーっ!やったあ!正夢なんかじゃなかったさー!ふたりでいっしょに行けるさー」

「でしょー!ふたりそろって!...って...あれ?あれあれ?...でも...志伊良花奈の名前、うちの前に載ってない...」


「あっ...ほんとだ...あやなっちだけ合格みたい...」

「えーっ?そんなーっ!なんでよー!はなっちー!うちは、はなっちといっしょに行きたかったのにー」


「合格おめでとうー!よかったねー!あやなっちー!」

「うちは、はなっちといっしょに行きたいんだよーっ!うわ~ん」


「あやなっち、ひとりでも行ってくるべきさー」

「うわ~っ、はなっちといっしょにじゃなきゃいやだー」


「もう...そんなこと言わないの...」

「いやだー!はなっちといっしょじゃなきゃ、いやだー」


「小学生みたいなこと言っちゃだめだよっ、あやなっちー!もう、うちら中2なんだからねっ」

「中2だろうと、はなっちといっしょに行きたいんだよーーっ!」


「ひとりでも行ってきなさい、あやなっち!あやなっちなら大丈夫。ひとりでも行ける!」

「うわ~ん、はなっちのあほー!なんで合格しないのー」


「ひどいわっ!あんまり言ってると、きらいになっちゃうよっ」

「...え?...わかった...もう言わない」


「よしよし...あやなっちは、いい子」

「はなっちも!...はなっちも、いい子なんだよー」


「わかってるわよ」

「うえ~ん、はなっち~」

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