サーフィンの先に見えるもの

15

数週間が過ぎ、弥央は水泳の練習を続け、だいぶ泳げるようになった。今日は、紗波と一緒に浅瀬でサーフボードに乗る練習をする日だ。晴れ渡った空の下、青い海が穏やかに広がっている。

弥央はサーフボードに乗るための準備をしている。軽く日焼けした肌が海の光を反射し、これまでの練習の成果がうかがえる。サーフボードの上に立つために、足元を確認しながら慎重に体を動かしている。

紗波は弥央に声をかける。「今日は浅瀬でサーフボードに慣れることから始めよう。波が小さいから、まずは自分がバランスを取ることに集中してみて。」

弥央は少し緊張しながらも、頷いた。紗波がサーフボードを浅瀬に置き、その上に座るように促す。弥央はサーフボードの上に慎重に座り、波に揺られる感覚に少しずつ慣れていく。

「海の中にいると、どうしても不安になっちゃうよね。でも、大丈夫、すぐに慣れるから。」紗波は弥央を励ましながら、サーフボードを支えている。

弥央は海底の砂に足がついていることを確認し、安心しながらも、波がサーフボードを揺らすたびに少し不安になる。彼女は海に沈まないようにバランスを取ることに必死だ。紗波がサーフボードの後ろに立ち、支えながら「大丈夫だよ。少しずつ慣れていこう。」と声をかける。

弥央はサーフボードの上で何度かバランスを崩しながらも、次第に自分の体がボードの上で安定してくるのを感じる。浅瀬の波に揺られながらも、弥央は次第に落ち着き、自信を持ち始めた。

「ほら、見て！もうずいぶん上手になったね。」紗波は弥央の成長を褒めながら、彼女の手を支える。

弥央は微笑みながら、「少しずつ慣れてきた気がする。ありがとう、紗波。」と感謝の気持ちを伝える。