ミナちゃんの将来の夢

「みなさん、本当にありがとうございます♪」


「ありがとうございます☆!」


「いえいえ、こちらこそ♪ ミナちゃんとリタさんが喜んでいただけて私たちもとても嬉しい限りです♪」


「そうそう♪ 2人が喜んでくれるなら私たちはそれだけで充分だよ♪ ねっ、アリシア♪」


「はい、もちろんです♪ ミナちゃんとリタさんがとても幸せな気持ちになってくれたそれだけで、私たちはとても大満足です♪」


 私たちからモモちゃんを受け取ったミナちゃんはその後、母親のリタさんと一緒にそろそろ帰ろうとしていたため、お互いに別れの挨拶をしていたの。


 何がともあれ、依頼を無事に達成出来て本当に良かった♪ 初めての担当依頼で色々と大変だったけど、こうしてミナちゃんを笑顔にすることが出来ただけでも私としてはとても幸せかな♪


 それにやりがいもあってちょっぴり楽しかったりもしたから、いつかまた依頼を担当して頑張ってみたいな♪ けど魔物と戦ったりするのは流石にもうコリゴリだよ〜……。もう絶対に遭遇したりしないように気を付けなくちゃね……。あはは……。


 

「それじゃ、私たちはこれで♪」


「うん♪ 気を付けて帰ってね♪」


「は~い☆! あっ、そうだ♪」


「ミナ?」


 トコトコ……。


「ん? どうしたのミナちゃん?」


 帰ろうとするその直前、ミナちゃんは私たちのところに駆け寄ってきたの。


「アリシアおねえちゃん、それにマリアおねえちゃんとルミーナおねえさんも♪ モモちゃんのためにきょうりょくしてくれてほんとうにありがとうございます♪ さいごにあらためてかんしゃをつたえようとおもったの♪」


「なるほど、そういうことね♪ 改めてお礼を言ってくれてありがとうね♪ 実はモモちゃんに帽子とリボンを付けるアイデアを考えてくれたのはアリシアなの♪」


「へっ!?」


「えっ、そうなの!?」


 ミナちゃんが最後に改めて私たちに感謝の言葉を伝えると、師匠はここでモモちゃんに帽子とリボンを付けるアイデアを考えてくれたのが私だということをミナちゃんに話したの。


「そうだよ♪ 直したモモちゃんをただ渡すだけじゃなく、ミナちゃんを更に喜ばせるためこのアイデアを思い付いたみたいなの♪ そしてアリシアはこのアイデアを思い付くと、すぐにぬいぐるみ用の帽子とリボンを買いに行ってたんだよね♪」


「ちょっとマリア先輩まで!」


「そうだったんだ♪ わたしのために……☆!」


 続けてマリア先輩も私が考えたそのアイデアについて詳しく話してくれて、ミナちゃんはそれを知り私に対して目をキラキラと輝かせながらとても嬉しそうな気持ちだったの♪


 うぅ〜……、いざこうして言われると嬉しい気持ちと同時に何だか少し恥ずかしいかも……。


「まっ、まあね☆! どうせならもっとミナちゃんを喜ばせたいなと思って今回のアイデアを思い付いたわけなの♪」


「アリシアおねえちゃん……☆!」


「あっ……、あはは……」


 私は内心照れから来る恥ずかしさで今にも逃げ出したいぐらい頭の中がオーバーヒートしそうな気持ちだったけど、表向きはその気持ちをひた隠しにして開き直って素直にそのことを認めたの♪ するとミナちゃんは私に対して目をキラキラと輝かせて憧れの眼差しを向けていたの♪


 うぅ〜……、ミナちゃんから何だかとっても眩しいオーラを放っている気がするよ〜……。でもちょっぴり嬉しい気持ちかも♪


「アリシアおねえちゃん、わたしをえがおにしようとがんばってくれてほんとうにありがとうございます♪ それといっしょにモモちゃんさがしをしてくれたこともほんとうにありがとうございます♪ さいしょはとてもかなしいきもちだったけど、アリシアおねえちゃんのおかげでわたしなんだかとってもすくわれたきもちになったよ♪」


「ふふっ、どういたしまして♪ ミナちゃんもよく頑張っててとてもエラかったよ♪ ねっ♪」


 ナデナデ♪


「エヘヘ〜、ありがとう♪」


 それからミナちゃんは私に対して自分のために笑顔にしようと頑張ってくれたこと、それと一緒にモモちゃん探しをしてくれたことにとても感謝し、私もミナちゃんに対してモモちゃんのためにとても頑張っていたことを褒めてそのまま頭をナデナデしていたの♪


「だけど……、私があまり魔法を使えないせいでミナちゃんを危ない目に遭わせたりもしちゃったけどね……」


「ううん、そんなことないよ! アリシアおねえちゃんはモモちゃんをみつけるためにわたしのリュックにまほうをかけてくれたし、それにシャドーウルフをたおしたりしてすっごくかっこよかったよ☆!」


「ミナちゃん……。うん、そっか♪ ミナちゃんがそう思ってくれただけで私は凄く嬉しいよ♪ ありがとう♪」


 ミナちゃんを危険な目に遭わせたことについて私はどこか後ろめたさを感じていたものの、ミナちゃんはそのことを気にしておらず、むしろリュックに魔法をかけたりシャドーウルフを倒したりして凄く格好良かったと思ってくれたみたいで、私はミナちゃんがそう思ってくれたことに素直に嬉しい気持ちになっていたの♪


 ミナちゃんがそう思ってくれただけで、私も何だかとっても救われた気持ちになったよ♪


「それに、アリシアおねえちゃんはモモちゃんにぼうしとリボンをつけるアイデアをかんがえてくれたしね♪」


「あはは……、まあね……」


 うぅ〜……、素直に褒められるとやっぱりとっても恥ずかしいかも……。


「わたしね、そんなアリシアおねえちゃんのことがとってもだいすきだし、すっごくあこがれているの♪ だからあることをきめたんだ♪」


「あること?」


「うん☆! わたしもアリシアおねえちゃんみたいなとってもりっぱなまほうつかいになってみたいの☆! そしていつかはアリシアおねえちゃんといっしょにおそらのたびをしてみたいの♪」


「えっ……、ええぇぇ〜〜っ!?」


 それからミナちゃんは将来の夢を話してくれたんだけど、それを聞いた私は衝撃のあまりとても驚いていたの。


 まさか自分が誰かに夢を与えていたなんて……、そんなこと思ってもみなかったから何だか凄く嬉しい気持ちだよ……♪


「ミナは将来の夢を何にするかもう決めたんだね……♪ ママ凄く嬉しいよ……♪」


「うんうん……☆! ミナちゃんがこんな早くに将来の夢を決めたことはとても素晴らしいし、何よりアリシアとミナちゃんの2人の絆が深まった気がして凄く感動しちゃった……♪」


「えぇ……、そうね……♪ 弟子のアリシアがこうしてミナちゃんと新しい絆を作ることが出来て、師匠としてとても嬉しい限りだよ……♪」


「うん……、そうかも……♪ ミナちゃん、お互いほうきで空を飛べるように一緒に頑張ろうね♪ 約束だよ♪」


「うん、やくそく♪」


 ミナちゃんが将来の夢を決めたことに私たちはとても感動し、私はミナちゃんにほうきで空を飛べるように一緒に頑張ることを約束したの♪


 私もいつかミナちゃんと一緒に空の旅をしてみたいな♪

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