インスタントフィクション 悩み

 人間関係が悩みを生む原因だ。


 これは自分の好きな哲学者の結論である。確かにそれには間違いない。もし他人がいなければ、悩むことも寂しいとは思わない。というか、その現象が起きるのは最初は詰まらないと想って、他者造ったんだとは思うが、これにより多くの感情が生まれたのだと考える。


 何故宇宙が生まれたか?それは『寂しかった』からなどと言うが、本質的には偏りに何も思ってなかったところに違いを認識できるようになって、勝手に病み始めたのが始まりではないか。などと考える。


 この話に結論はない。ただ、知っている御託を並べているだけだ。他にも、アナログテレビのあの砂嵐は世界の始まりそのものだとか、言語にしようのないことが山ほどある。


 悩みというものは解らない要素の間に存在しているのかもしれない。


 とはいえ、白黒はっきりつけるのも考えものだ。もし、どちらも白、どちらも黒という状況になった時、どう選べば良いのか。結果的に恥を掻いても生きられる方向か、それとも死ぬかもしれないけど楽な方を選ぶか。どちらにしろ苦しい決断だ。


 個人としては、死なない程度に生活できれば何でもいいとは思うが、現実はそれを成立させるために、何かを殺す決断を迫られる。犠牲といっても良いし、それを時間、努力といっても差し支えない、ともかく、それらによって生み出されたインクのような何かを生産しなければ、理想通りにはならないという事だ。


 この世界に停滞は許されない。何かしら変化と犠牲が無ければ、その材料かエネルギーか何かが作られないから、何かしらアクションを起こさないといけない。


 有限に見えて実際は無限。下な話をすると、男女で身体を寄せ合えば、子供が産まれるように何か確実に余計なものが生まれる。望む、望まないに関わらず。


 悩みも似たようなものだ。その赤子をどうしようか考え、育児放棄する者もいるし、どうにかしようと解決して、自身の力の糧とする者もいる。また、すでに解決済みのことでも、何度も似たようなことが起きる、正気の沙汰じゃない。


 けど、その無限地獄に多好感を感じている自分がいるのも確かだ。


 悩みは辛いものだ。けれども、あるという事は自分以外の何かがあるという事だ。悩みに溺れるのもいいが、悩みの流れに身を任せその道筋に行くのも悪くない。


 それで、オチは?ねぇよそんなもん!まさにこれが悩みの真髄だ!覚えてろ!

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