第13話 防具を整えよう!としたら......

 2024/11/24日の朝の8時半頃に朔は起きる、2人はいなかったが車内にメモがあった。


「んー?ああ、外でトイレ中かぁ、中に一応あるのに......でもまあ銃持って行っているから大丈夫か。......あ!そうだ!思い出した!防具を集めないといけないんだ!暇とか言っている場合じゃなかったな......なんか前に座った時より少し狭いな」

 女子が生理と言う発想が薄い朔は、そう言いながら車のエンジンをつけてナビで近場のバイク用品店を目的地に設定していると2人は息を切らして戻ってくる。


「お、おいっコラ!............はぁ......はぁ......なによ......朔が殺されて車奪われたのかと思った......」

 とARを撃てる様持ちながら息を切らして未奈が言う。


「びっくりさせないでよね......」

 とブランも言う。


「あーすまん。バイク用品店に行こうと思ってな、ライダースーツとかその他色々3人分✖️何着か予備で奪おうと思ってね。家が燃えた時の防具のままでいたけど簡易的だから、並みのゾンビは噛みきれないライダースーツを着ておくべきだと思ってね。この前の化け物に吹っ飛ばされても怪我は最小に抑えれるしね」

 と早口で説明する。


「あー確かに朔はそれで爆弾から生き延びたしね」


「そうだ......ね......本当にあの時はごめんなさい......」

 萎えるブラン。


「あんなの予想出来ないから気にしないで!だから、そう言うことがあっても火傷に裂傷などで重傷を追わないで済むようにするだけだからさ。じゃあ行こうか!......悪いが未奈、運転してくれ............その......なんか、肩だけじゃなくて全身が痛むんだ」

 そう言いながら立ち上がり運転席から退いて未奈達の近くに立つが明らかな異常に未奈は困惑する。


「えっ......は?ん??朔の身体大きくなってない?な、なんで私より数センチ大きいの?それシークレットシューズ??それに下着のパンツもキツそうだけど......」

 165センチの未奈の横に並ぶ本来163センチの朔。だが今は明らかに170センチ弱はある様に見える、その上筋肉質に更になっている。ちなみに朔は寝る時は服はほぼ着ない。夏なら寝室に自分だけなら全裸で寝るほどだ。


「い、いやいつもの走りやすい靴だけど......」

 そう言いながら靴を2人は脱ぎ背中合わせにしてブランが横から見る。


「ひぇ?......えぇっ!??この夜で5センチ前後伸びてるっ!??成人してから身長は伸びると聞いたことはあるけど............」


「1年かけてならギリさギリだけわかるよ?でも1日だよっ!??おかしいって......こ、これってウイルスに感染してあの化け物みたいに変異したみたいな............」


「そ、そんな馬鹿な!?映画やゲームじゃないんだぞ......って思ったけど確かに化け物に襲われていたしな............いやマズいんじゃないか?仮に変異しているなら感染している事になるんだが2人は............」

 自分が感染者で2人にも感染する事と、いつ理性を失うか分からないことに恐怖した。


「で、でもずっと一緒にいたんだよ?発症は昔に見積もった時は12〜24時間くらいって言っていたじゃん!でも私たちは何ともないんだよ?」

 とブランが焦り早口に言う。


「それにいつ感染したって言うの!??朔は返り血も浴びていないし、噛まれてもいない......」

 仮に感染したならいつなのかも特定できない、必死に考えても答えには届かない。


「うーん......その、アレかもしれない例のデカブツにぶっ飛ばされた時に少し奴の血っぽい変な液体がかかったんだよね。ただ自認しているのは火傷もない皮膚に少しかかっただけ、消毒したしそれに24時間経って何かあれば2人の前から立ち去る予定だったが今こうして一緒にいる。俺は感染しているのか?それとも身長が伸びる奇病にでも罹患したか?」


「その程度なら自己免疫で感染しないと思うんだけどなぁ......まあもう今更だし一緒にいよ」


「そうよ、もう今更よ。出て行くなんて言わないでね」


「......悪いな」


「こう言う時は謝るんじゃなくてお礼を言うモノよ!」

 と未奈が笑顔で2本指で胸を軽く押す。


「ははっ......ありがとうな。ただ問題として映画やゲームで感染して変異する味方ってのは主人公よりサブキャラの方が多い......気がする、俺の好きなゲームはラスボス戦で主人公の相方が感染して変異した腕から電撃を放つ奴があってそれがとてとカッコ............そんな事はいいか。それに俺に抗体とかがあんのなら早くどこか研究施設に行ってワクチンの製造の手助けをしたいな............やっぱり、まともな自衛隊の人たちを探すか......」


「朔のさっき言った通り防具とか準備してから何とか探してみようか......あとどこまで身長が伸びるか分からないから服とかどうするかね............食事は普通に食べていても1週間は保つかな、スペースかなりとって略奪したのをおいてあるし............身長が伸びるのがある程度止まるまでコンビニ限定で食料を漁るだけで活動休止にしようか」

 と未奈は提案する。朔はそれを飲む事しか出来ず、ブランも朔が従うならと数日3人は遊んだりイチャイチャしたりをして、時は流れ1週間たち2024/12/1になった。朔は2日間全く伸びない日が続いたので行動をする事になったが問題は朔の身長であった。


 


「私より全然普通に大きくなっちゃったね......」

 (騎士様と言うよりバイキング......?タイタン......?)

 と絶句しながら見上げるブラン。


「うん......」

 図体はデカくなっても理性もあり態度は変わらない朔、そして続けて言う。


「チビじゃなくなるのは嬉しいけどキャンピングカーが窮屈だ......この車種はかなり広い部類なんだけどな......それにパンツに簡易防具を改修した物しか身につけていないからほぼ裸で変態だ......」


「そんな事より寒くないの?それに、そんな事言っている場合なの......??だって身長測ったら貴方......大体204センチって......それに大した訓練や運動もしていないのにゴリゴリ筋肉ついているじゃん......もうこれ映画で見たラスボスの組織のリーダーとかだよ............」

 だが朔は流石に人外レベルまでは筋肉はついておらず細マッチョ以上ゴリマッチョ以下な見た目であるが巨漢には変わらない。


「元から寒さには強いからか全然平気。金髪に染めてグラサンかけて黒のロングコート着ちゃおうかな、黒手袋にロングブーツみたいなのも。実際、ロングコートは憧れていた」


「謎の瞬間移動しそう......でもそれだとシリーズの5番目で死にそうな悪役だよ......」


「まあね、それよりどうしようか。予定通り防具集めても良いけど明らかに俺は異常だよ、多分だけどこれは見せ筋ではない。何かしら身体能力は上がっているはずなんだが、どうやって計測するか......」


「取り敢えず足の速さから計測する?スマホでやれるし」


「そうするかぁ......」

 そう言いながら全員武器を持って外に出た、準備をして朔は走る合図を待ってから走り計測したタイムは......。


「なっ!??50メートルが3.8秒??もう一度走って........................3.6秒に速くなって......多分世界記録超えだ......しかも、そのムキムキの巨体で......」

 (※リアルの世界記録はウサインボルトの5.47秒なので本当に世界記録超えです)


「マジ!?今の俺ならほぼ素手でゾンビを倒せそうな気がする!!」


「ちょっと朔!あまり騒ぐとゾンビが寄ってくる............ただ最近は走らないゾンビが増えたけど......」


「多分何にも食べてないからじゃないかな?シンプルにウイルスで狂ってゾンビになったり、死者が蘇りゾンビになってもエネルギーは必要だからね。だから、ゲームみたいに何年も続くモノではない......はず............だけど野生の動物を食べたり共食い、自衛隊が始末した人間の遺体にも感染するならヤバいかも」

 そう言っていると獣の様な叫び声に奇声がいくつも聞こえて来る。


「ほら!も、もう!ノーマルゾンビじゃないのも混じってるし!朔はいつものハンマーでやって!私は89式で援護する」


「私も拳銃で誤射しない様に頑張るから本当に力も増えているか試してみて......死なないでよ?」



「その言葉が1番ヤバいんだよねッ」

 朔は変異して口がデカいゾンビに目掛けてスレッジハンマーを片手持ちで片手だけでしゃぶらせる。ゾンビはハンマーがぶち当たると瞬間にその部位が引きちぎれて、かなり後方のコンクリートの塀にあたり爆ける。


「うわ......武器いらないんじゃないの............」


「ね......何なら私達の援護もいらないかも......まあ流石にこの人数は異常だから、朔から離れているのを撃とう......」

 弾を大切に使う2人だがそろそろ遠距離武器全てが使えなくなりそうになる。


「あっ完全に弾が切れた!朔逃げてっ!!!」


「ヤバい!何とか式の予備マガジンも無くなった!」

 ここのところ同じ場所に止まっていた一行、ゾンビも減らさず放置していた為に運が悪く固まって動く集団のゾンビに出会ってしまった。何十人と襲いかかるゾンビを朔がヘイトを買い2人が撃つと言う戦法が弾切れにより危機に、まだ7人それも軽度の変異をしており骨が飛び出て針になっている奴、足の筋肉が異常に膨張して動きが速い奴など色々だ。朔はそれらを彼女の声を無視して交戦続行。


「いや、この程度なら今の俺でッ!」

 調子に乗っているが謎の力は確かにありハンマを両手持ちにして並んでいるゾンビに一振りで屠る。とジャンプ力がすごい奴が上から落ちて来る。


「なっ!?イカれてるっ」

 身長が伸びたせいでピチピチになっている道着改修の腕プロテクターをわざと噛ませてから、その腕を思い切り振り離した所をゾンビの顎目掛けてハイキックして首の骨をへし折る。と今度は足が速い奴に思い切り飛び蹴りをくらい朔は数メートル吹っ飛んで転がり、手からハンマーを離してしまう。


「朔っ!!............テメェが死ねッッ!!」

 未奈は最後の一発のマスケットを蹴った奴に撃とうとするが骨の奴の方が感染リスクが高いと思い、照準を定めて息を止めて発射骨の奴の頭に当たり吹っ飛ぶ、それと同時にちゃんとした体勢で撃たなかった未奈も吹っ飛ぶがブランが受け止める。その間に朔は起き上がり素手では触りたくない為に蹴りを多用するが避けられてしまう。


「埒がっ!埒が明かないっ!もう逃げよう!発車をしてくれッ」

「はっ!??」

「良いから出せ!!俺は本気で走るッ」

 

 そう言いながら数キロあるハンマーを走って取ると車の方に走る、そして後方に足だけ異常に膨らんだ屈強な奴も追って来る。だが朔はハンマーを持ちながらも走っている車に追いつきしがみついて難を逃れる、奴とはドンドン距離が離れて諦めてどこかに行って行くのが見えた。


「ふぅ............賭けに勝ったぜ......」

 自分の未知の力に賭け勝った朔はハンマーを持つ手でガッツポーズをして安堵しながら車にノックをして停めてもらった。出てきた2人は怒っていた。



「信じていたけどっ!信じていたけどさ!!もう危険すぎ!!」

 涙目の未奈が怒る。

 

「まだ身体がどういう状態かわからないのに己を過信しているの?なら今の貴方なら殴っても良いわよね?だって私より強いと過信するものね?」

 激怒。


「いや、2人がまず助かるのが優先だから......」


「いや、私達だけ生き残っても銃は弾無いし武器や防具も作れないから変異体に囲まれたらすぐ死ぬから、あと朔が思っている以上私達は朔を想っているからね、前も言ったかもしれないけど」


「ああ......」


「まあ良いでしょう。では本題の話をしようか」

 絶対良くないと思っているブランが話をかなり戻す。


「あ、ああ......防具はバイク用品店に行くのが楽、武器はヤクザの事務所に賭けてみようかと......漫画の様に本当にチャカとかドスがあるのかわからないが............あとは中核派の拠点は昔ロケットランチャーなんかが押収されていたから今も武器があるかも............」


「まじ!?でも場所わかんの?」


「ヤクザの方は近くにあるんだよ、あるけどあいつらって組織だから生き延びてそうだから言っておいてアレだけど避けた方がいいかも......中核派の拠点は知らん」


「なにそれ?ふざけてんの?」

 まだ怒っているブラン。


「ごめんって......」


「そ、そんなに怒らないで......」

 と未奈が言う。


「テメ............そうね、心配で怒っていることは覚えておいてよね」

 テメェが言うんじゃねぇと言いかけたブラン。


「じゃあ、近くの2りんどうに行ってくれ。俺はもうその運転席に座るのは苦しい」


「わかった〜」

 そう言いながら冷蔵庫から酒を出して飲みなから運転席に向かって行く未奈。


「............」

 よくよく考えてみると、何故飲酒運転事故が今まで一度も起きないのか不思議で困惑しているブラン。そしてなんだかんだゾンビを全部スルーして到着し武器を持ち全員が降り入店。


「うっ......臭いが強い、気をつけろ」

 死臭がするつまり奴らがいるかもしれないと察した。


「いや、他の店行こうよ。腐敗臭が染み付いた服なんて無理」


「これ無理に行ったら私達死ぬ展開だと思うからやめよ」

 と拒絶するブランに未奈。なので仕方なく近くの他の店に行く事になり出発。


「よし行こう!......ん?今デカい音が?」

 未奈が出発したと同時に先ほどの店内から傾れる様にゾンビが出て来る。


「未奈!早く出して!店内からこっちに来てるっ!」

 ブランが座席に座る未奈の肩を叩きまくる。


「や、やばー!??何人いるのよ!」


「あいつらドア開けれないから店内で爆発的に増えて溜まったままだったのかな......」


「や、やばい......本当にやばい」

 顔面蒼白の未奈が震えながら言う。


「な、なんだ?............あーガス欠か............」

 道路に出て振り切れそうだったが徐々に失速していき距離の差が埋まり始める。


「ごめん......ガソリン入れれる場所が見つからなくてあまり入っていないんだった、本当にごめん............」

 泣きながら詫びる未奈。


「......まあ1週間ちびちび走らせ続けたからしょうがないね。停車して荷物捨てて逃げようか」

 冷静にブランは言うが足が震えていた、その2人を見て居ても立っても居られなくなった朔が言う。


「俺が殺る、停めて鍵かけて車内で待っていてくれ。......絶対に護るから」

 情けない人生を送ってきた男の最大限の無謀で矮小な勇気と覚悟。停車も待たずナイフを腰にハンマーを手に飛び降りる。着地を成功させ、その人間離れした力で3〜40人の軽度の変異体込みのゾンビ集団に向かう。


「馬鹿野郎っ!」 「Я хочу быть с тобой навсегда......」

 2人は叫ぶが何十メートル先の朔はしっかりと聞いていたが進む足は止まらない。


「ちょっと......今朔の片目変じゃなかった?」


「瞳孔が複数あった......?カラコン??とにかく無鉄砲過ぎるわ......」


 

 (やっぱり変異して意識がある奴ってのは死ぬ立場なんだな......これはチャンスだ、彼女達だけでも生き延びてくれなければ)

 そう思いハンマーを振るう。


「ぐぎゃいああ!!」 「うぼばばばば!!」

 払い除けても後ろから大きく叫び耳が巨大になっている奴や、片腕だけ膨らんでる奴などが控えていた。


「叫ぶなっ......これ以上、呼ばれたら流石にきつい......ぐふっ!??」

 片腕の奴がシンプルにゾンビの間から伸ばした腕で朔の腹部を殴る。


「だから何でゾンビなのに引っ掻きとかじゃないんだ......」

 そう言いながらハンマーを前方に振りかぶって投げると5〜6人一気に倒す、そこに道着のプロテクターを拳に巻いてゾンビを殴打し始める朔。


「このっ畜生、あっ!!テメェ!行かせるかっ」

 何故か暴れる朔を無視して車の方に走る奴がいたので後ろから追う。追いつくと後ろから即座に首を捻り骨を折って始末するが後ろを振り向くと色々な路地からまた新たにゾンビが走ったり張ったり飛び跳ねたり歩いたりと、その光景百鬼夜行の如く。朔はなんだかんだ助かって生きて帰るつもりだったが死を覚悟した。


「も、もうダメか......この肉体で再度感染するのだろうか、ならば自決しなければあのモールの化け物の様に俺はなってしまう......なるのは良いが2人に危害が............」

 そう思いながらゾンビを蹴りでしばいて片付けながらナイフを手にする。


 (......思えばクソみてえな事ばかりじゃなかったかな、ごめんな2人。あの世ってのがあるならそこから霊的な奴で守るからよ............)

 そう思いながら小谷を殺害したナイフを己の首に立て刺そうとすると、車が何台もこちらに近づく音がした。


「自衛隊か?どこかのグループかっ??とにかく誰でも良い、この状況を打破してくれる援軍であってくれ」

 そう思い自決はやめてゾンビの中を掻き分けてハンマを拾い上げ両手で持ち回転して周囲のゾンビを薙ぎ倒して時間を稼いでいると、車がこちらに見える位置まで出てきた......自衛隊だった。


「そ、そんなっ......いや、利用して......スルーして行くか......」

 絶望に打ちひしがれた朔は攻撃の手を止めはせずとも心は沈んでいた、だがゾンビの叫び声を切り裂く様に乾いた音が鳴り響き始めた。


「ま、まじか!こいつらを始末してくれるのか、ならば頭ひとつ抜けてる俺は変異体ゾンビと思われて殺されてしまうので隠れなくてはっ」


 朔はその場から離れ、折って来る少数のゾンビを殴り潰して物陰に隠れて耳を澄ます、事によってはこの先に停車している2人に危害が加わる事があるならば助けてもらったとは言え殺すと覚悟していた。


「す、凄まじい数のゾンビがいると思ったが............それよりあのデカい奴はどこに行った?ちゃんと倒したのか?」


「いや、わからない。機銃の奴らはスタンバイさせて俺らは降りて確認しよう。ただこんな騒ぎはクズの命令に従う方の自衛隊かと思ったぜ......あのクズ共が血眼で探している博士護衛中だってのに、この辺はこんなに危険だったかぁ?」


 男らの声を聞く限り噂のレジスタンス側だと思われる集団はゾンビの遺体を調べて疑問を持つ。


「あぁん?......これ、銃じゃなくて鈍器で殴られたみたいに死んでるぞ?頭が陥没していやがる」


「こっちなんて首の骨が折られて死んでいるっ......奴らは頭、首、脊椎ら辺を破壊されると動けない、と言う事は我らが来る直前に誰かが戦っていた事になる......がわざわざ首を折るなんて面倒な事をするのか......」


「そう言えば異常にデカかった奴がいないぞ、マズい!お前ら気をつけろっ!アレは間違いない、博士が今研究されている物だ、サンプルを持って帰るチャンスでもある」


(あれ?もしかしてピンチ?今声をかけて手を上げて出たら許されそうな気がしたけどダメか?いや、今を逃したらそれこそ即射殺だっ......俺ならやれる......出るぞ、出るぞ......)

 そう朔は自分に言い聞かせて声を出す。


「そこの悪くない方の自衛隊の方々!私がその巨体の人間です。敵意はありません、寧ろ戦っていた中で窮地を救って頂いたお礼を言いたいのです」

 (緊張のせいか片目が何故か焼ける様に熱く痛い......返り血が目に入ったか......?)

 と叫び言う。話し合っていたのだろう、少しの沈黙があったが返答が返って来る。


「......君があの集団の半分以上を倒したのか?君は何者だ?従軍経験者なのか??とにかく......こちらもそちらが危害を加えようとしない限り攻撃はしない。......それに自衛隊の信用の無さは存じている様だから信用できないかもしれない......だが、姿を見せて欲しい。我々は奴らとは違う集団だ、見つけた避難民も差別無く当然助けている」


 これが死亡イベントなのか必死に考える朔。

 

(これはゲームとかで考えるとラッキーで済むイベントが多いだろう、映画になると普通に裏切られて撃たれる事がそこそこある気がする............ただもう埒が開かないから出るしかないか。とにかく感染者疑惑が出ない様に努力するしかない)

 

 そう思いながら朔はハンマーを持って、返り血塗れのほぼ全裸の変態状態で反乱サイドと思われる自衛隊の前に出る。そうすると響めく自衛官達。

 

「ヒッッ!?や、奴の目が......」 「た、隊長!奴は人間じゃない!博士が言っていた本能的変異体に近いモノだっ......」 「あんな長身筋肉野郎な上に変な目ん玉見た事ねぇ......」

 と重火器がついた車が何台も並び、自衛官も何十人といるのにも関わらず何故かたった1人の朔を見て隊長含め全員が恐怖し恐れ慄いた。


 (目......?本能的変異体だと?な、なんだ)

 朔は困惑して自分の目を触るが何もわからない、そうして困惑している朔。後方では未奈、ブランが車の影から見ていた。


「な、何してんのあいつ......?も、もしかしてアレがレジスタンス的な奴ら?」


「わからない......ただ様子がおかしい?みんな怖がっている......?さっきの目玉のやつは勘違いじゃないのかな?」

 双眼鏡でブランは覗いていた為表情が読み取れた。朔は発言する。


「な、何の話ですか?私の目がどうしたんです?返り血は浴びていますが感染していませんよ?」

 と朔は困惑して言うと隊長らしき人物が言う。

 

「き、君の右目の瞳孔が......3つあって三角状に眼球に............」

 話途中にトラウマがあるのか1人が錯乱し発狂。盾と拳銃を持った隊員が話を無視して朔に何発も発砲する。


「き、消えろ!化け物ッ!!!知性の無い癖に人の言葉を話す変異体ゾンビがッ!!!」

 バァンと何発も朔に撃つ、別の隊員が抑えて止めたが朔は何発も被弾してしまう。


「ぐぅっ......あぁ......ち、畜生......話と違うじゃないかっ!!!俺には護らなければいけない物があるんだッ。ここで殺されてたまるがあ゛あ゛あ゛ッ!!!!」

 裏切られ激怒した朔は左肩や腹に被弾し手でめり込んだ弾丸を引っこ抜き、体の筋肉が膨張して発砲した自衛官の方に走り出そうとする。それを見た隊員は隊長の指示も待たず更に朔を発砲しようとするが後方から2人が叫ぶ。


「止めてっ朔!!!落ち着いてっ!!」


「私の騎士なんでしょう!刹那に生きるのは止めてっ!」


「っ!??..................」

 その声を聞いた朔は冷静さを取り戻し走り出さずに済む。隊長が発砲するなと指示し、隊員の命令無視に激怒し撃った隊員の顔をビンタする。その後こちらに武器を持たずに近寄り言う。


「ま、待ってくれ!こちらが悪かった!完全にこちらの不手際だ、許してくれ。それに弾創の治療をしなければならない、私達にはその義務がある。勝手だが果たさせて欲しいので着いてきて頂きたい」

(騎士?)

 

 そう必死に言う隊長、護衛が任務の為かここで大騒ぎして死人が出る事は避けたい様だ。


「......後ろに俺の仲間の女が2人と車がある牽引してほしい............そして私は一体なんだ?一体何になった、あんたらは何を今まで見た?」

 条件を言い、問いかけると博士が周りの静止を無視して朔に近づいてくる。


「君は......銃で撃たれてもその程度の傷で済むのか。殆どが血すらほぼ出ていないぞ?それにその瞳孔は多瞳孔症という病気があるが、君の反応からして今日だ、それも仲間に指摘されていないとなると車から降りて戦っている最中になったのだろう。そして君が殺したゾンビは並の人間を超えた力で粉砕されていた............君は4だ!この症例は激レアだ!!」

 と最初は丁寧にゆっくり話していたがどんどんとエキサイティングし喜びながら朔に変な呼び名をつけて観察し始めた。


「ちょ、ちょっと......現実でこんな話もあるんですよ?妻に近距離で何発も撃たれが筋肉のおかげでほぼ無傷って言う事はあったんですよ。それに多瞳孔症は外傷が原因でなる場合もあるので私はその......なんとか変異体では無いかと......」

(4号?俺の他に3人もこんな奴いるのか?)

 とにかく感染者という事では無いと必死にアピールするが致命的な事を言われてしまう。


「君ほどの返り血を浴びて無事な人間はゾンビかそこから変異した者だけだよ......もっとも、もしかしたら抗体持ちの人間がいるかもしれないがJ-ウイルスは変異がとてつもなく速い、その為ワクチンを作る事が難しいがその変異の速さが君の様な者を生み出すこともあるのだ............もっとも......殆どは本能的変異体になってしまうがね......見たことあるかい?知能がほぼ無い人の形からかけ離れた化け物のことだよ。知性があると君みたいな呼び名になるのだ」

 そう話していると女子2人が走ってこちらに来ていた様で朔に触れない様に近くによる。


「良かった......抱きしめたいから早く洗って......」


「感情に支配されないでね......」


「ああ......お前達が生きていれば俺は死んでも良いと思っているんだがな......まあ、正直な話死ぬのは本当に怖いがね」


「話しているところ申し訳ないが......名前は朔と言ったかな?貴方を洗浄するのでこちらに、あと博士は外に出ないでください、何度目ですか」

 (随分とレアな名前だなぁ......少し前に聞いた様な気がするが咲だったかなぁ......)

 

 そういうと博士は文句を言われながら隊員3人がかりで連れて行かれ、朔は血を落としやすい物で体と頭を洗いアルコールをぶっかけられた。その時下の水たまりを見た朔。


「な、なんじゃあこりゃあ......白目が赤目になってる......?真っ赤な玉に真っ黒な丸三つか......」

 今は痛みがないので全く実感が湧かない。全裸の朔は自衛隊の人に体の急成長により服がない事を伝えたが、サイズが無い為タオルを巻くだけでほぼ全裸になり朔は一旦落ち着き、このまま行くとなると困る事があるので隊長に頼み事をする。


「あの、すみません。イカれだ方の自衛隊によって数週間前に家族が殺されたんですが......その......遺体を回収できていないのでそこに行って遺体を火葬したいのです」

 無理なのはわかっているが頼み込む朔に2人も言う。


「そうなんですよ......朔のご両親の望と月さんは私の元クソ彼氏がイカれた方の自衛官にスカウトされ2人を殺害して......」

 というと隊長は反応する。


「ん?............君の苗字は月城か?」

 それを聞いた全員は驚きのあまり声も出ず朔は震えて答える。


「そ、そうです......な、何故苗字を............両親の知人でしたか?そ、それとも......」

 頭の中でもしかしたら生き残っている、ゲームや映画ならきっとそうだと思い少しだけほんの少しだけ期待する、ダメだった時は辛いから。


「......結論から言うと君のご両親は元気に生きている、少し前に保護した」


「!??............ほ、ほ本当に............??」

 朔は泣きそうになりながら振り絞って声を出す。


「ああ......ただ君の身長や体格がご両親からの捜索依頼の記述から逸脱していたためにわからなかった。写真も見せてもらったが流石に創作者の人数が人数な為に覚えていなくて申し訳ない」

 そう言われ朔は膝をつき泣き始める。


「良かったぁ......まだ親孝行出来てなかったから............ただどうやって逃げたんだ?......だが、そんな事は良い!!!ならば、是非とも拠点に連れて行ってください......どこの駐屯地ですか?」

 手で涙を拭い顔を上げて立ち上がるが、己の手が血塗れで朔と周囲の人物も驚く。


「な、な、な、なんだ!??これは赤い方の目が涙じゃなくて血のまま出てきているのか?」

 超高速自己分析をする朔。


「そのようだ......理性的変異体には他者を感染させる事は現状では絶対無いとの研究結果が出ているのでこれで拭くだけで処理すると良いだろう......あ、それと我らの拠点は駐屯地は大宮だ」

 そう言いながらアルコールティッシュを隊長が朔に渡す。


「そうですか、助かります............はぁ......今後困るなぁ......ただそれより、そんな事は気にならないほどの朗報を聞いたから良いか............うぅ......」

 また泣き始める。


「......君を発見できて何よりだ。それと普通のティッシュも渡そう、持っておくと良い」

 そう言いながら2種類のティッシュを渡されると隊長は隊員に指示を出して車の牽引を始めた。


「君たちは自分の車に乗って運転してくれ、後方にも機銃のある車に唯一の戦車も護衛させるから安心してくれ......お前ら出るぞー!このまま行けば今日の死者は0人だ!気を張れ!!」

 そう言うと両者自分の車に戻り発進する。


「朔......良かったね」


「苦しそうな朔をもう見たく無いから安心だよ......」

 と2人は喜んで身体に寄り添って来るが朔が言う。


「ああ......ありがとう。だがお前達......その......アレだ......俺と付き合うのをやめたければやめて良いぞ......もう俺はこんなだし、今後も顎が割れたり変異するかもしれない......ただ知性は失わないらしいが」


「............じゃあ......彼女やめちゃうわ」


「そうねぇ......私もやめちゃおうかな」

 と2人はあっさり言う。朔は思う。


 (これで良い............幸せに......)

 と考えていると彼女らは言う。


「お嫁さんにしてもらおうかなぁー」


「騎士様から旦那様に......ね?」


「何を......」


「ありきたりねぇ〜こんなの。朔の方が映画見てるでしょう?2番目だけど私からは離れないよ、裏切らない優しい朔の支えになりたいし」


「私も......出会ってからずっとこの気持ちは変わらない......いや、大きくなっているの!」


「2人とも............絶対に護るから安心してくれ、この力は家族を護る為にもらえたんだな......」

 両親も存命で彼女2人も結婚したいと言われた朔は幸せと共に、これを崩されない様に絶対に護ると心に誓った。その後、未奈は運転していると前の車が急に停車した事に疑問を持つ。


「んー?ゾンビはさっきから銃で倒してくれてるし、信号機は無いのに何で止まるん?まだこの辺じゃないでしょ?知らんけど」


「何だか嫌な気がする......ゲームや映画だと博士諸共死に主人公と何名かが重要なモノ持って帰還するってのがありそうだが......タオルしか身につけてないが降りる、発進したらそのまま行っ......」

 そう言い終わる前に、前方から爆発音と奇声に近い謎の雄叫びが聞こえる。


「な、何この雄叫び......」


「なーんか聞いた事ある気がするんだけど............」

 と未奈は言い、何だったか思い出そうとする。


「まあ良いから出るっ。親切な人には親切にし返すのが当たり前だからな」

 そう言いながら急ぎになったのでタオル取り全裸にハンマーで前方に走っていくのを2人は窓から見た、そして彼の手が震えている事にも気づいていた。


「......あいつ正義の味方とかヒーロー系も好きだからなぁ......自分は死にたくないって言ってんのに............それよりアレが前からデカいのに更にデカくなってね?」


「......壊されちゃうね............」

 心配するが頭ピンクの能天気な2人、前方に向かった朔は地獄を見た。


「なんじゃこりゃあ......」

 前方には8メートルくらいの焼け焦げたグロテスクな化け物が車両を薙ぎ払い、人間を殴り飛ばしていた。


「こ、こいつ身体がボロボロのくせに銃があまり効いていないぞっ!!」


「眼だ!目を狙え!!」 「人体の弱い部分を狙え!!元は人間なんだっ!!」


「く、車がああぁああ!!!」 バシャァアン!!!

 機銃で援護射撃しているが少しくらいしか効いていない頑丈過ぎる化け物、戦車は後方にいる為使用できない。朔は走り前に出る。


「皆さん!先ほど救ってくれた恩を今即座に返しますッ......っ!??お前は......」

 ハンマーを持ち前方の化け物を見て何者か理解する。


「小谷ッ!!テメェ死んだのにウイルスで蘇りやがったか!ひでぇ面下げやがってなぁ?............またなのか......2度も俺にお前親友を殺させる気か」

 そう話しかけるが知能が低い様で反応せず、大きな音を立てる銃を撃つ人の方にばかり気を向けている。


「......こう言うのは映画なら大体知性があって因縁がとか色々あるもんだろ......とにかく、自衛官の死者をこれ以上増やしてたまるかっ」

 (この惨状......何人亡くなったんだ?ぱっと見では遺体は無いが急がねば)


「や、やめるんだ!」 「君も変異体だが、奴は規格外だ!!」

「待て!彼に頼むしか無いっ!......これをせめて持っていけ!俺らは君に被弾しない様に援護をし続ける!」

 

 隊員は朔に全裸でも持てる様にホルダーありベストと手榴弾を3つと拳銃を貰い身につけた。


「ありがとうございます!......オラァ!小谷ッ!!こっちだ!」

 朔は本気で走り踏み潰されそうな隊員を救って、別の隊員達に投げ渡す。


「あ、ありがとう!」 「こっちは大丈夫だ、悪いが頼む」

 助けた方と投げ渡された方が言うと朔は安心して、ハンマーを振りかぶりながらジャンプして体重もかけて膝に一撃喰らわせた。


「ぐぎゃおううう!!うぅ〜!??」

 片膝をつき知性が無いなりに相手に見覚えがあると思ったのか反応が鈍るが、朔は気にせずよじ登り顔面の目にハンマーを振ろうとする。


「潰れろっ......あぁー!っつってぇ......」

 気づかれ殴り飛ばされて横の民家をぶち抜けて行く朔。


「ああ......あの子大丈夫か......」 「博士の研究通りなら大丈夫だ。良いからアレを撃て!隙が出来た!」 「よし、M20準備!口を狙う!発射!!」

「騒音で更に雑魚が集まるぞー!1/4の人員を雑魚処理係にしろ!!」

 

 そう言うとロケットランチャーを変異小谷の口にぶち込まれた。顔を抑えてジタバタし始めた所で朔が瓦礫から出て貫かれて出来た道を走り戻ると同時に、ハンマーを道に捨てて民家の柵を足場に飛び奴に乗るとよじ登り奴の肩に跨り拳銃で目を何度も撃つ。


「もうくたばれッ!!お前はもう終わったんだっ!!これ以上はやめてくれ」

 複雑な心境な朔は必死に叫ぶが届かない。


「ぐぎゃあああ!!!」 「口を開けたな、それも弱っている!」

 ぐちゃぐちゃになった口に更に手榴弾全てぶち込み、飛び降りて離れた。炸裂音が鳴り響くと小谷は呻きながら民家をぶち抜いて逃げて行った。始末は出来なかったが撃退に成功した。


「ふぅ......芸がないとか言われちゃうかもしれないが、やっぱり攻撃するなら外より中だな。ゲームでもそうだからな、有名な映画では虫のエイリアンの体内にわざと入って発砲していたし......あ、ハンマー壊れちゃったか............ありがとよ」

 とハンマーの残骸を拾いながら呟く。そうすると後ろから歓声が上がる。


「やった!理性的変異体第4号は強いぞ!!!」


「ありがとう!!救って良かったよ!」



「これはすごいぞ......彼は本来、理性がなければ殺戮に特化した変異体だろう。理性的で良かったなぁ。それに、この戦闘を録画して良かった」

 と自衛官は賛辞を言い、博士は記録が取れて喜んでいた。だがかなり車両が吹っ飛ばされ火災も起きている現状で朔は喜び難かった、それに気づいた隊員は言う。


「安心しろ!君みたいな善人の事だ。君は今死者がいるから喜べないと思っているだろう?負傷者はいるが誰も死んでいない!ちょっと重症な奴もいるんだが治療は間に合う。これも君が早期にこちらに気づき裸なのに近寄って来てくれたおかげだ!」


「ほ、本当ですかぁ......いやぁ......助けてもらったのに死なれたら面目ないですから良かったです............」

 そう言うと後ろで博士護衛の指揮をしていた隊長もこちらに来る。ここから立ち去るための準備を指示してこちらを向く。


「非常に助かった、君の様な屈強なタイプの変異体が善人で嬉しいよ」

 と握手を求められ答えた朔は言う。


「いえ、恩は恩で返したいので......それより隊長さんのお名前は?」

(屈強じゃない奴もいるって事か?俺がイレギュラーか?まあこの理性あるならなんでも良いか、2人を護れるし)


「私か?私は2等陸尉の煙草一暁たばこかずきだ、君は確か23歳だったかな?私は32歳だからほぼ一回り違うが気軽に接してくれ......それと本当に発砲の件は済まなかった、見た所傷も癒始めている様だ......急所に被弾しなくて本当に良かったよ」


「まあ......あの方何か昔あった様に錯乱していたのを見ると、仕方ないなと思いますから......その、お気になさらず」


「......感謝する。彼は............民間から助けを求める声の方に何人かで救助しに行ったところ......居たのは声を発するだけの人の原型が無い本能的変異体だったんだ、そこで彼以外亡くなってしまって......今回の件を受けて彼は悪化してしまいPTSDに近い状況だな......」


「......私も精神病に不眠症なのでその痛みはわかりますね。その方には何にも気にしていないとお伝えください、それと罰則みたいなのもあるなら無しにしてあげてください......私はこうしてピンピンしてますから」


「......そうか。わかった、必ず伝えておく。それに彼には休養が必要だな......人員がカツカツではあるが......」

 朔が頭を深く下げて言う姿を見て感心する煙草。


「取り敢えず、この身体なら壊れた車とか動かせると思うんで手伝いますよ!ただ私の嫁2人に私が無事で安全と、どなたかに伝えに行かせて頂けませんか?」


「そうか!何度もすまないな、では、部下に君の奥様2人に............?......2人?」


「まあ......その......悲劇やら色々あって成り行きで一夫多妻みたいになっちゃいまして......ちゃんと愛情はあるんですよ!?」


「そ、そうか......まあ伝えさせておこう。民間人の君には悪いが片付けを頼む」

 (すごいな......あのさっき......少しは顔を見たが......あの芸能人並みの美人2人がかぁ......)

 世の中変わると色々変わるなと思う煙草だった。そして彼らはその場から離れ駐屯地に向かうのであった。

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