第7話 ドットの警告

これも大学二年生の時の話だ。

まあ、聞いた話なんだけどね。


モザイクってあるじゃない? モザイク。

そう、映像や画像の一部をます目で区切って、消したい部分をぼかす、アレだよね。

まあ、今回はそういう話。


友達にひとり、ちょっと変わった奴がいてさ。

テレビを観ている時に、画面に登場している出演者の顔に、たまになんだけど、モザイクが勝手にかかるんだって。

でも、まあ、誰かっていうのはわかっているから、視聴には差して問題は無いって言うんだけど、その後が問題でさ。

その出演者さん、問題行動や問題発言などで干されちゃうんだって、芸能界。

中には、犯罪に走って、文字通り織の中って人もいるらしいんだけど。

ただ、怪談によくあるじゃない、赤いと怒り、青いと殺意、とかなんとか。そういうのはわからないんだって。モザイクだから。


そりゃ怖くはないが不思議だねって話をしてたんだ。


だけど。

だがしかし、なんだけどさ。

急に言うんだよ、そいつ。

「お前にもモザイクかかっているんだ」って。

どうやら、一度も僕の顔をまともに見たことが無いらしい。


僕、どうなっちゃうんだと思う?

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