第16話 ブレックファースト・女体・クラブ

 次の日の朝、用意された朝食を食べながら田中に話しかけた。

 「童貞を捨てた気分はどうだ?」

 田中は厶っとした。

 「お前と違って乱暴なことは何もしてないよ!あの娘の話を一晩中聞いてたんだ。本当にマサユキは許せないな。配下の獣人に村が襲われて男とおばさんは皆殺し、若い女は全員連行して後宮へ。お母さんは獣人に犯されて殺されたって‥。」

 田中は泣きそうな顔になっていた。優しい男だ。

 「悲しみに耽ってるところ悪いんだけど、俺は攻略法を考えていた。彼女らに挿入はした。挿入はしたけど、マタイのところで貰ったスライム・ゴムをうすーく加工してチンポを包んだ。だってそうだろ。異世界で生ハメなんかして、病気になったらどうする?そうしたら驚くべき発見があった。」

 「え、どんな?」

 「彼女らはオッパイがあって、柔らかさも元の世界と変わらない。で、股に穴がある。穴はあるんだが…形状が違うんだよ。穴しかない。だからチンポ入れても気持ちいいはずがない。トイレットペーパーの芯に突っ込んでる感覚だ。手も入れさせてもらったがGスポット的なものやポルチオ的なものもない。子宮口はあった。で、次にフェラチオさせたんだけどさ、舌にザラザラ感があって不快だった。処女でも同じだった。逆に男の方はどんなチンポしてんのかね。マタイに見せてもらえばよかったよ。」

 「たしかにこっちの世界の下着は着心地が悪いよなぁ」

 田中は明後日の方向の感想を述べた。

 「獣人やエルフも同じなのか調べたが、基本的に同じだった。ただ、エルフだけは微妙に違った。エルフは僅かにヒダヒダがあるんだ。それも年齢が行ってれば行ってるほど。エルフは長命らしいからお仲間に協力してもらって調べたら800歳のエルフが丁度前世で言うところのガバガバ経産婦ってところだった。」

 「お前やけに詳しいな。見直したよ。」

 これは田中の本心からの感想だと感じた。

 「まあ俺はソープの鬼だったからな。おそらく閉経に近づくにつれキツマンになってくるんだと思う。舌のザラザラも取れてくるみたいで、普通に気持ちよかったよ。」

 「結局射精したんかい!」

 田中はいいタイミングでツッコミを入れてくれた。俺たちの呼吸もだいぶ合ってきている。

 「しかし童貞のマサユキはこれを普通のマ◯コだと思い込んでるのかね。哀れだね。そりゃ固執して大量人拐いなんてしちゃうよな。」

 「魔法でチンポデカくして入れてたりして。」

 田中も昨日童貞いじりされた腹いせか、悪態をついた。そして二人で笑い合った。


 「お、楽しそうだな!昨晩の反省会か?二人とも童貞卒業おめでとう!大人になった気分だろ?」

 マサユキが機嫌良さげに俺たちの部屋に入ってきた。

 「いやー、大賢者様のお陰で念願の童貞卒業ができましたよ。大賢者様々です!一発ヤラずに死ねるか!と思ってたのに死んじゃって。こんな天国あるんですね!」

 「満足してくれて俺も嬉しいよ。でも、仕事はしっかりやってもらうからな。今度は俺を満足させてくれ。一ヶ月やるから、完璧なのを頼むよ。それじゃな。」

 マサユキは指を2本立て、アバヨ!的なジェスチャーをした。ダサい。ダサすぎる。

 マサユキが完全に去ってから田中と示し合わせて呟いた。

 「俺たちの目標は」

 「完璧なエルフのロリババア」

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