3歳 この子は、だーじぇすとちゃん!
サメ好きの娘、本物そっくりな小さなサメフィギアを40匹くらい持っている。娘に甘々な父が見付けてきて「娘、こういうの好きでしょ?」と買ったもの。
それを小さな指で摘まみながら「これは しゅもくざめ だよ」「これ ねこざめ ね」と見せてくれる。たまに名前を忘れて「これ なにざめ?」尋ねてくる。そんなところも可愛い。
一通りサメの種類を確認した娘、今度は一匹一匹に名前付けて紹介してきた。その名前が、「この子は だーじぇすとちゃん!」「ふぁるてぃあちゃん!」「ぼるぼてっどちゃん!」と、少し長い。
つい親バカターボがかかってしまったよね。
3歳児が考え付くにしてはかなり個性的じゃない? ネーミングセンスあるねえ! 天才かな? そのセンスどこで身に付けたのかな?
と、娘の名付けセレモニーを邪魔しないよう、心の中で全力でほめちぎる。
親バカ全開で娘を見守っていたら、娘が急に最初の方に紹介したサメを摘まみあげて母に見せながら「この子 なまえ なに?」と聞いてきた。
えっ。20匹くらいに名前を付けてたよね。しかもどれも5~6文字くらい絶妙に長くて響きが可愛いけど普段あまり聞かないような文字列の!
ちゃんと聞いてなかった上に、わざわざ聞いてくるということは自分で付けた名前を忘れちゃったのかもしれない。
それなら、と適当に「かるかったちゃんじゃない?」って言ってみた。「ちがうよ。なまえなに?」って真剣な顔でリテイクされた。微笑ましい名付けの時間は、突如、神経衰弱型名前当てゲームに変わった。
母は暗記ゲー苦手なのよ。やめて、ほんとやめて。
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