選択
ピッ…… ピッ…… ピッ……
電子音が聞こえる。俺はゆっくりと目を開ける。
目を開けると、真っ白な天井と点滴が見えた。
「ここ……は……?」
祭りの時とは比べ物にならないくらい低い声にひどく驚いた。
すると、横からさっきの聞き馴染みのある声が聞こえる。
「な……
「
……
「あ、わりぃわりぃ!そりゃこんだけ容体ひどけりゃ記憶も飛んでるよな。」
この後、俺は1ヶ月前に事故に遭って、そっからずっと寝たきりだったことを伝えられた。
「……そういや俺、意識がなかった時、変な夢みたいなの見てたんだよな。」
「変な夢?」
「あぁ、何か夏祭りに来てて、俺自身もすっげぇ小さい頃の見た目になってて、挙げ句の果てにはツバメに変身したっていう…」
「な、なんか、えらくファンタジーな夢だな。」
「だろ?でその後何か閃光弾みたいな、花火みたいなのに当たって瀕死になってたところで、お前の声が聞こえて目が覚めたって感じでさ。今考えたらすげぇ夢見悪かったわ。」
「瀕死か……確かにさっきまでお前本当に危なかったからな…脈もどんどん低くなってて。
もしかしたらその祭り、三途の川的な場所だったのかも知れねぇな。」
俺は少しどきっとした。あの時、
あの手をとっていたらどうなっていたんだろうか。
俺が無意識に思い詰めた顔をしていたのか、少し慌てた様子で
「にしても、お前がツバメに変身かー。実際お前色んなことにすーぐ首突っ込むし、まさにお前を表してるって感じだよな!」
「おい、それ褒めてないだろ」
『"飴が現すは
「………そういうことだったのか。」
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