導
どすっ
今度は全身が痛い。あぁ、さっき閃光弾みたいなのに当たって空から落ちたんだっけ。
いつのまにか僕は、祭りの人混みの中で倒れていた。朦朧とした意識の中、周りを通りすぎる人達の声が聞こえる。
『おい、大丈夫かよ!?』
『誰か倒れてるぞ!!』
『足が…!こりゃ前みたいに速くは動けねぇかもな…』
『あらまぁ、不運なことに……この怪我じゃ、復帰は難しそうね。』
ん……?何か違和感を覚える気がする。
この言葉、前にも聞いたことがあるような…
だとしたら、俺はどこで聞いたんだ…?
思い出そうとした瞬間、また視界が陽炎のように揺らめいた。それと同時に、俺の周りを歩く面をつけた人達が、静かにこちらに手を差しのべてくる。
「こんなにボロボロになって…さぁ、こっちに来て。すぐ楽になるから。」
優しく心地よい声だった。俺は無意識に手を伸ばす。
手を取りかけたその時、反対側から、一際大きな声が聞こえた。聞き馴染みのある声だ。
『おい!!起きろよ!!!』
『死ぬな!
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