引きこもりのオタク少女・八重垣紫遠がVTuberを目指す物語、『ますくど!ヴァーチャル!!』。最初は「憧れ」だった存在が、次第に「自分もなりたい」という夢へと変わっていく過程がリアルで胸を打ちます。推し活に熱中するあまり金銭的な壁にぶつかったり、クリエイターとの出会いで理想と現実のギャップを突きつけられたり…ネット時代ならではの生々しさと夢への葛藤が詰まっています。
理想の姿と現実のギャップ、憧れと競争、そして「仮面をかぶること」の意味。VTuberとしての第一歩を踏み出した紫遠が、初配信でやらかす姿も微笑ましくて応援したくなるのです。ミュート芸のくだり、あるあるすぎて笑ったけど、夢を掴むってこういう試行錯誤の積み重ねなのかも。
読めば読むほど、紫遠の未来を見届けたくなる一作です。