死にたい私と貴女

間話

彼女は、とても美しかった。

顔が綺麗とかスタイルがいいとかではなくて、とにかく美しいのだ。

愚痴を言わない。裏垢、鍵垢でも。匿名であっても悪い言葉を吐かない。

それが、現代社会に穢されていないように感じた。

だから彼女を好きになった。

まさか、そんな彼女が死を望んでいるなんて微塵も思わなかった。

絶対に嘘だと思った。

そんなわけがないんだ。

彼女はそんな悪い感情を抱いてはいけない。いけないんだ。

だから私は彼女の死を阻止する。どんな手を使っても。

そういえば一つ、見つけられないものがある。彼女のブログだ。

「ブログの更新最近してないな〜」

と彼女は呟いていた。だからあるはずなのに、探せど探せど見つからない。

見つからないわけがないのに見つからないのだ。おかしい。

彼女は嘘を吐かない。だからあるはずなんだ。

絶対に彼女は嘘を吐かない。