第25話いくらガタイ良くても10歳に持たせる荷物じゃねーよなぁ…俺、鬼畜ショタってね?
ようやくとっちらかった考えをまとめてドルバに目を向けると、蔓とナイフでパンパンのずた袋と少なくとも5本は縛り束ねたソードを肩に乗せてずた袋を引っ掛けて持ち上げていた。
言うなれば竹刀に防具一式入った防具袋を引っ掛けて肩に担いでる感じだ。
ずた袋が拠点に着くまで持つか怪しい状態になってるから破れて落ちる前に急いで戻る事にするか。
蔓でぐるぐる巻きにして刃部分の露出は潰せても、荷物の重みでジワジワ劣化してくのは無くならんからなぁ。
「パンパンで破けそうだから急いで戻ろうか」
「んだなぁ、錆びてても尖ってぇとこは袋突き破るで蔓ていねいに巻いただぁ。
その分かさばってずた袋いっぱいなっただや」
「いっぱい拾ってくれたのは助かるから早く行こうぜ!」
「ん!」
いつ破れてパッカーンするかヒヤヒヤしながら急ぎ足で拠点に着いた時には、精神疲労で横になりたい衝動に駆られたが状況的に無理なんだよなぁ。
とりあえず倉庫代わりの部屋に液アイテムと毛皮を積んだら、空になった俺のずた袋に幾つかナイフを移してドルバの負担を減らさせた。
後は水汲み行けるメンバーに研ぎに興味ある奴いないか聞くだけだ。
「水汲み行く前にちょっといいかー?」
「なーにー?」
「ナイフの研ぎをしてみたいって奴いるかー?」
「みゃ? みゃーみたいに狩り特化してる肉食系はそーいうチマチマした作業苦手にゃーよ。
草食系がオススメにゃねー」
「そーいうもんか」
「んにゃ、そーいうもんにゃ!」
ドヤ顔で断言されたが可愛いから許す! ネコ耳幼女がふんす!ってドヤッてんのどう考えても可愛いやろ!
配信する時もこう言う可愛い所を映したいなぁ。
それにしても自分の事みゃーと言ってたけどコレ、名前ではないよなぁ? 猫族同士でワチャってる時、お互い会話がみゃーで始まってるからなぁ。
私とかアタシとかそう言う自分呼称がみゃーなんかね?
それでも可愛いから気にしないがな!
ああ早く撮影したい配信したい。こう言う可愛いのもリスナーに見せて自慢してぇぇぇ!
でも最低限の基盤すら出来てねーからなぁ。一足飛びに生活改善してるとこ見られたら、勘のいい奴はプレイヤーの仕業だと気付く。
せっかく制限受け入れてでもNPCになったんだから、全力でバレたくねぇのよ。
基盤ゼロからの人材育成って難しいよな、何もねーんだもん。
撮りたい欲求を別の事を考える事によって何とか宥めた後は、助言通り草食系っぽいケモ耳ーズに呼び掛けてみた。
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