第24話持ち帰る戦利品は昨日の倍以上であります!隊長!
無言なのは流石に精神的にキツいから、俺から話し掛けてみる事にしよう。
どんな奴なのか分からないと仲良くしようがないからな。これから相棒として一緒に動くんだし、少しはお互いに馴染まねーと。
「ドルバ、体デカいね? 何歳か聞いてもいい?」
「おらぁは10歳になるだぁ。体ぁデカいのは熊族の特徴だでや。
この歳ぃになると他の獣人っ子より一気に体デカぁになるんだや」
「……思ったより話すね?」
「おらぁ、口下手でとろくさぁ喋り方だかんなぁ。必要ねっ時は黙っとーで、知りたぁ事あったら聞いたらいいだや」
「そーいう感じか。おけおけ」
聞かれた事をしっかり話せた事に満足したのか、朗らかな笑顔で頷いているクマ耳少年ことドルバ。
他のケモ耳ーズより力持ちそうなのが期待大。欲張ってゴブリンソードも挑戦してみるか。
「着いたで早速ナイフ集めっけどソードどーしたいだ?」
「ソードにも挑戦したいから出来る限り欲しいけどいける?」
「んっ。んだば蔓でガンガン縛って荷造っとーから、他のアイテム頼むでや」
俺の代わりにゴブリン武器の回収オンリーになるみたいだから、粘着液とスライム液と毛皮を中心に集めるか。
リアルの生活用品や雑貨に道具の再現は、最低でも店持てるようになってからにしようかと考えてるんだよね。
いくら住人より生産の自由度が低いと言っても、リアリティさを感じれる程度には生産自由度、それなりのオリジナルレシピ作成は保証されてるはず。
要は俺と同じでリアルの商品再現はプレイヤーも当然考えるって事だ。
そんな生産戦場に素材の安定供給も出来ねぇ、道具もねぇ、設備もねぇ、サポートする人材もねぇってなると、制約なしのプレイヤーの方が遥かに有利になっちまう。
レシピ登録は早い者勝ちだしな。住人だからこそ手に入る素材、出来る技術や手段があっても生産基盤が脆けりゃあっという間に利益持ってかれちまう。
配信の時はレシピがバレねぇように動かねーとな。研ぎくらいなら見られてもいいけど、美容液とか複雑な物作る時は配信切っとくくらいはしとかねーと危ねぇか。
とにかく今1番挑戦するのに近い段階で、プレイヤーに美容液レシピ先越されたくねぇ。それに俺の鑑定は恐らくプレイヤーの鑑定と色んな意味で違うから、配信すると鑑定情報のアドバンテージを奪われちまう。
それじゃ意味ねぇのよな。
今の段階で思いつける問題を考えつつ、ずた袋にどんどん毛皮と液アイテムを詰めていった。
こん棒も転がってんだけどどうしようかねぇ?
斧やノコギリがないから木材として再利用すんのも無理なんだよなぁ。
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