第10話 文字を書く習慣
「始源の女神と終末の黒竜」を書かずにエッセイばかり書いています……本当であれば、そちらを書きたいのですが、物語を書くのは、自分の内側から何かを持っていかれるような感覚になり、書くのが大変です。
ストーリーのある物語を書くには、頭の中で想像力を働かせて、イメージを創り出し、それを文字として表現する必要があります。さらには、面白さや自分が書きたいものを追求する必要があるため、想定しているよりだいぶ重労働なんですよね。
物語を書くとは、創作をするとは、世界を作り出すようなものです。そんな神様のようなことをすることが、何の対価もなしにできるはずがありません。
仕事は体が資本だといいます。仕事をするには、健康な体が重要になってきますよね。
じゃあ創作に必要なものは?
そう聞かれたら、自分は精神力だと答えるでしょう。
創作とは、精神の労働であると考えます。手を動かすという面では体を使うでしょうが、どちらかといえば、頭を、脳を働かせて作品を作り上げていくものであると考えます。
運動をするとき、自分の体力がどれだけあるかによって、動ける量は変わります。
執筆をするときは、精神力がどれだけあるかによって、書ける量は変わってくるでしょう。
「始源の女神と終末の黒竜」を書き始めた頃。ちょうど一話~三話目あたりでしょうか。書いた後、仕事に行く前の体温を測ったのですが、普段より体温が高いことがありました。37℃を越えたりしていたので、自分の平常時の体温より、高かったんですよね。
その後も、頭を使ったあとは体温が上がることが多かったので、執筆というのは、目にはあまり見えませんが思う以上に、重労働なのだと思います。ちなみに熱があっても体がダルいということはなく、むしろ頭の中がスッキリと冴え渡っているので、悪いことではないと感じています。
体力と精神力の関係を、RPGで例えるならHPとMPになるでしょう。体を鍛えれば体力は増えます。体力がついたら、運動量を増やすことが可能です。
創作に必要な精神力は、想像という魔法を現実に表現するために使用するMPのようなものだと自分は考えています。
そんな精神力を上手に使うためにはどうすればいいのでしょう……。
睡眠、食事、瞑想、運動、読書、アニメ、ゲーム等々。精神を回復する方法は人それぞれ、さまざまな方法があると思います。
ここで注目したいのは、睡眠と瞑想でしょうか。睡眠は脳を休めるための一番の手段だと思います。そして、寝ているときは意識がありません。つまり無意識の状態になります。
瞑想は目を閉じて、外からの情報を遮断します。脳に浮かんでくる思考も遮断して、無意識状態に持っていくものだと考えます。
共通点としては、無意識状態になることだと思います。無意識状態を極めることで精神は癒され、鍛えられる。自分はそう思っています。
意識を持って何かをすることは大切です。しかし、意識は脳に負担がかかります。逆に無意識の状態は、上手く使えば脳を休めたり、より少ない負担で精神力を活用することが可能ではないかと考えています。
同じ魔法を使うにしても、使用するMPは少なければ少ないほど良いはずです。無意識は、精神力を消費する、創作をする上で重要な鍵を握っているものだと自分は考えています。
創作をする上で無意識で、できるようにしたいこと。
自分にとってそれは文字を書くことです。
じゃあ、無意識で文字を書くためには何をすればいいか。
その答えは、文字を書くことを習慣化することだと思います。このエッセイを最近連続して書いているのにも、そういう理由があります。
人が無意識にやっていることと言えば、呼吸があります。呼吸をするのに有意識でしなければいけないとなると、だいぶ生きづらいですからね(笑) 深呼吸や瞑想をするときぐらいでしょうか。呼吸を有意識でするのは。
極端な例で呼吸の話をしましたが、習慣として身に付いているものに関して、人は無意識で行うことができます。文字を書くことを無意識でできるようになったら、自分自身の一つの成長に繋がると思います。
というわけで、このエッセイや物語を書くことを続けていき、文字を無意識にでも書けるように頑張ります!
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