第5話 余命3ヶ月

 物騒なタイトルですが自分のことではなく、自分が感銘を受けた物語のタイトル名です――。



鰯ン「地の文の描写ってどうすればいいんだろう……」


シュバッ!


勇者「何か悩みがあるのか?」


鰯ン「えっ!? あ、あなたは……!!」


勇者「俺はここではない世界の勇者だ。だが、そんなことはどうでもいい。悩みを話してみろ」


鰯ン「えっと……実は物語を書く上で、地の文の書き方について悩んでて……」


勇者「地の文……か」


 という茶番は置いといてストレスフリーで学生でも読みやすい文章ってなんだろう? って考えた時に昔自分が読んでいた物語を思い出しました。


 タイトルの作品、『余命3ヶ月』です。

 この物語は2chという匿名掲示板で書かれた物語で、学生時代に読んで凄く感動した記憶があります。読んだあと友達にも紹介しました。


 普段小説読まなそうな、その友達から電話がかかってきて「泣いた」って言われて、驚いたような嬉しいような感覚になったのを覚えています。


 それで10年ぶりぐらいに検索して読み直してみたのですが、ストーリーの内容に感動したのもそうなんですが、物語自体がめちゃくちゃ読みやすかったです。


 三人称で書かれているのに、地の文に無駄な描写がなく、登場人物の台詞がメインで物語が進んでいくので、物語の内容に引き込まれる。そして、心理描写を地の文であまり書いていないのに感情移入させられる。


 研ぎ澄まされた作品で、登場人物の一人一人が生きていると感じました。名作と言われるだけあって、話の内容やストーリーの作り方で学べることが多い作品です。


 WEB小説という、ストレスフリーで読みたい読者が多い中、「2ch SS名作」の作品は、そのどれもが改めて学びを与えてくれる、まさに文学だなと感じました。


 読んだことがある人も多いかもですが、『余命3ヶ月』はかなりおすすめの作品です。文字数も23000文字なので、得られる読後感という意味でも、ストレスフリーな読みやすさという面でもおすすめの物語です!



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