第56話

目を開けたら、天上が真っ白。

ここどこ?


「あ!起きた!」


なんで、まりこ?


「柊先生!」


と…緒方さん?


「なんなんだ?」


「ばっかじゃないの!自分を見て見なさい!」


は?自分…?


腕が動かしにくい。な、なんで点滴!?


「いつの間に!?」


「あんたが倒れたんでしょー?ばか!」


「まじで?覚えてないんですけど」


「ばかばか!覚えとけ!」


「ま、まぁ吉越先生落ち着いて」


「あんたって本当にばか!無理しすぎ!信じらんない!自分の限界知らないわけ!」


「知らん」


「もぅ、心配させないで!」


あー、これは何言ってもだめだなぁ。怒ってる。


「失礼します」


あ、ナースが入ってきた。こいつからは聞けそうにないんで、事情を詳しく聞くことにした。


「あのー、これってなんか病気ですか?」


「過労ですね」


あっさり。てゆーか、俺体力なさすぎ。


「…今の仕事辞めたら?また倒れたら嫌だもん」


「は?じゃあ俺はどこで働けばいいんだよ」


「私、とりあえず院長に相談してくるから!」


まりこはさっさと病室を出て行った。ここ辞めたら他はないだろうに…。


「柊先生、なにそんな頑張ってんですか。今までは手抜きですか?」


まりこが出て行ってから、急に強気な緒方さん。ナースは点滴チェックして帰って行った。


「違います。体力がないんです」


「吉越先生に迷惑かけないで下さい」


「すみません。でもしょうがないじゃん」


あーあー、だっせーなぁ…。

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