第4話

足助守の代わりに入ったから、柊先生は私の助手に勝手になった。ちなみに柊先生から聞いた話だと、他にも獣医はいるらしいけど、たいていはおじいちゃんで臨時らしい。つまり、ほぼ私が見ないといけないってことじゃん!他の緒方おがたさんや、さっきいなかった佐賀さがさんって人は事務的なことをするらしい。それでも仕事はたくさんあるから、私も事務作業はしないといけないってさ。

緒方さんたちは事務室で作業するらしい。診察室横にあるこの部屋は、柊先生と私ぐらいしか使わないということだ。ま、広いからいいけど~

まだ来たばかりだけど…早速仕事はあるわけで。パソコンに向かって仕事をすることにした。


「柊先生、書類まとめるの手伝ってもらってもいいですか?」


「構いませんよ」


「じゃあこれお願いします」


と言って渡したはいいが…パソコンに向かって固まる柊先生。


「吉越先生、電源どこですか?」


は?できるオーラ出したくせに!


「ここですよ?できないんですか?」


「いや…苦手で。パソコン教室に通っていたのですが、資料を紛失したせいでまたわからなくなりました」


「は?なんの資料ですか?」


「操作メモです。あの、吉越先生はパソコン得意なんですか?」


「普通にできますけど?」


「じゃあ操作順序教えて頂けますか?メモしますから」


え?今かい!


「えーっと…」


私が話すと全てメモをしていた。とても綺麗な字ですげー書くの速い!


「…こんな感じです」


「ありがとうございます。この紙があればできそうです」


とメモを示した。


「覚えた方が早いですよ?」


「なかなか覚えられないんで」


いや、覚える気ないっしょ?

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