第3話

「はじめまして。吉越まりこと申します。よろしくお願いします」


青森動物病院にて、獣医としてやってきたのは、足助守の元カノで大学では常に成績2位だった人だった。


「動物看護師の柊亮伍ひいらぎりょうごです。よろしくお願いします」


「もしかして渚と同じクラスだった人ですか?」


「え…はい」


「名前は聞いたことあります」


「そうですか…」


草葉くさはさんには嫌われていたから、印象悪いんだろうな。なら…もうどうでもいい。


「あの、足助守の元カノですよね?」


「え!なんでそんなこと…」


「え!?あ、あの私、緒方おがたです!足助先生の私も元カノです!」


一緒にいた緒方さんがいきなりしゃべりはじめた。


「え、そうなんですか」


「はい!あの人、それはひどい人でしたよ!」


「そうですよねーあいつおかしいんですよねぇ~」


元カノトークが始まった。


「あのー、そろそろ仕事しないと」


ちょっと口出ししてみた。


「あ、すみません!それで足助守って…」


吉越さん、まだ話すんですか…。緒方さんのせいだ。

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