第10話スパイダーワード
雲をつかむ。
空に浮かぶ月の欠ける日数は、暗黒暦の刻まれる裏の世界の話である。
糸を駆る存在のある捕食する虫の、空に、浮かぶ気体のひっかける白い綿菓子のような力の高揚を、紐解いていく理論、それは、スパイダーワードの糸繰のような言葉の無間性である。
言葉と言葉の接触点に、もし、一匹の蜘蛛が這うなら。
糸を吐いて、ブラックホールの奥にある時空の干渉点に巣をはる気化性のブラックインク、白との対比に鮮やかな蝶の混入があれば、ひっかける言葉の神秘性で、雲のように煙にまく、スパイダ―ワードとは、一種のアニマリズムである。
言葉の色を移行させるグラデーションとグラビティの解放された加速するコード、音楽の多元性に煌めきのようなアルドリズム。
アルファベッドのベッドサイドで咲く花の花びらを歌に合わせて左右に振るそんな振動の可動を、知覚の向こうからやってくる五感を封じて、第六感を触発する真の音楽こそ多元的なコードである。
スパイダーワードはディメンションのように例えられ、虫を捕食する瞬間にぱっと信号のようにイマージュが沸き一瞬で消える。
イマージュは、言葉には不要だ。
言葉は、連なる力の連関の狭間で紙面を這う虫のように、とある一点で破裂する。
それはアルドリズムの起立によって、聴覚に振動を与えるリズムの連射あるいは速射である。
脳に届く情報をカットするイマージュの乱立によって、気流に巻き込まれた鳥のように、羽を失う、脱出するには、聴覚をカットして、気流に反射するようにジェットクラッシュする。
その衝撃こそ、言葉の力である。
言葉と音楽は、結びあう中心にインク、それも透明なインクが必要で、紙にかいても見えないイマージュの表現、そうすると、言葉は言葉を連れてきて、あるクラッシュする地点に想像を生む自然の動植物の回帰が必要である。
スパイダーワードの跳躍する場所は、ブラックホールと決まっている。
混沌とした思考に陥って、言葉とイマージュが混乱したなら、音楽で結び目を解いて、黒に投げ込む。
その時、蜘蛛の糸のような引っかかりに、ほどく手段が、白を象徴とするならモンシロチョウは、糸にかかり、捕食され鮮やかさを失う。黒は強いが白も同じだ。
モノトーンの朝日はない。
しかし、アニマリズムとは、すべての現象に命を見ることであり、蜘蛛もやはり、五感でとらえて、六感の存在をクラッシュしたら、蜘蛛を言葉で規定できる。
そこに洞察力はいらない。
ただ音に生命を見て、リズムを取ればいい。
アニマリズムとは、そういうものだろう。
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