第31話 『少女終末旅行』再読
くらげバンチで『少女終末旅行』が全話無料だったのでひさしぶりに読んだ。
読むのは二回目だが儚さや切なさや悲しさの瑞々しさは、初読のときとまったく変わらなかった。
今回はとくに地図マニアのカナザワが写った写真のとなりに、カナザワの彼女らしき女性が映っている場面に胸を突かれた。
チトとユーリに会ったとき、カナザワのとなりにはもうだれもいなかった。
それから終盤大きな美術館に飾られた人類最古の絵画アルタミラ洞窟の壁画のとなりに、人類が最後に描いた絵になるであろうユーリの絵が飾られる場面もよかった。
カナザワのエピソードは「喪失」、美術館のエピソードは「終わり」を強く感じた。
今回の読書でチトとユーリがその後どうなったか、感覚的にわかるのではないかと期待したが、そこはわからなかった。
あのあと二人はどうなったのだろう?
やはり死んだのか。
いや、あれから二人とも再び下層に降りて、以前と同じく肩の力が抜けた終末旅行を楽しんでいる……そう思いたい。
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