第5話 幼馴染の裸

「ただいまー」


「お帰りなさいませ、初日はどうでしたか?」


「疲れたよ」


「お茶の用意しますので着替えたら降りてきて下さい」


「はーい」


真は2階にある自室に入ると制服を脱ぎ始める。

ふと目に入った姿見で自分を見ると正面を向き胸を揉んでみるのであった。


「少し大きすぎたのかな、今更どうしようも無いけど」


独り言を呟きなが香澄の胸が成長する事を密かに願った。



明日の準備を終えると部屋を出て居間へ向かう。

扉を開けると初江さんと香澄が談笑してる光景が飛び込んで来たのである。


「香澄、随分と早いね」


「そうかな?」


香澄の家とは隣同士と言う事もあり殆ど顔パスであるのが現状だ。

もっと厳密に言うと家の合鍵まで所持しているのである。


「真も早く座りなさいよ、初江さんが焼いてくれたクッキー美味しいわよ」


僕の影響で香澄も初江さんと呼ぶ、ともあれ着席するとクッキーを1つ口に放り込んだ。


相変わらずの美味しさだ、口の中に優しい甘さが広がる。

紅茶と合う丁度良い甘さに気分が爽やかに成って行く。


「所で香澄、脇に置いてある本は何?」


「そうだった、今日は真にお願いがあるのよ」


そう言うと香澄は付箋の貼ってあるページを開いた。


「なになに、バストアップのマッサージ方法」


「そう、一緒に協力して欲しいんだ」


まてまて、僕が香澄の胸を大きくする手伝いってまずいだろう。


「僕じゃなくて初江さんにお願いしたらどうかな?」


「恥ずかしい事だから真が良いの」


「恥ずかしい事だからダメなんだろう、僕は男だよ?」


「宜しいんじゃありませんか?」


「初江さんまで何を言ってるの」


「女の娘同士なんですから可怪しくありませんよ、是非協力して上げるべきですよ」


女の娘同士って初江さんは一体何を考えているんだか


「香澄は先に僕の部屋に行っててくれるかな」


「うん」


彼女が居間から退室すると僕は初江さんを問い詰める。


「そんな深く考える事ありませんって、服の上からでしょうし性的な行為で行うのでは無いのですから、真さんにも女性を知る良い機会ではありませんか」


「その考え方は可怪しいと思う、大体性的って何も知らないんだけど」


「早くしないと香澄さんが待ってますよ」


仕方無く、初江さんが笑顔で見送るのを背に自分の部屋へ向かう僕であった。



部屋の扉を開けると僕は思わず叫んでしまう。

一難去ってまた一難だ


「何で服を脱いでるのさ」


部屋の真ん中で上半身裸の香澄が、両手で胸を隠し座っていたのである。


「だって、本には素肌でって書いてあるからよ」


「いやいや、一応目のやり場に困るから服着ようよ」


「別に真なら何も出来ないの知ってるし、でもそう言うなら服だけ着るわ」


「僕が男だと言う事忘れて無いよね」


「もちろん、人畜無害と言う事も、偽物だろうけど毎日見てる物だろうと言う事もね」


一体どう言う神経してるんだか、香澄は少し僕に対しても警戒心を持つべきだと思う。

興味が無いのは確かなんだけどな。


























































































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