五十音系小説

気津根雨丼。

早く帰りたい

 「あー。今日の学校疲れたよねー。」

 「今何時だと思ってんのよ!まだ学校終わってないわよ?」

 「うえええ!!??なんでー!?」

 「ええ…逆になんでもう終わってると思ってるのよ…」

 「遅いよ!時間進むの!おかしくない!?早く帰りたい!」

 「おかしいのはあんた。今昼休み始まったところなんだから。」

 壁にかけられている教室の時計を進める。

 「今日の学校もう終わりだよね!だって時間!ほら!」

 「くう…なにやってんのよ…こんなことしたって学校が早く終わるわけないじゃない!」

 「けちー。なんでだめなのー。」

 「こうやって勝手に時計進めるとね!困る人多いでしょ!それぐらいわかるでしょ!」

 さっぱりわかっていない様子。

 「したっていいじゃん!私の気持ちも考えてよ!どんな気持ちで時計進めたかわかってるの!?」

 「進めることに抵抗ないの!?ちゃんと直しなさいよ!」

「せっかく壁よじ登って時計進めることできたのに…また登るのかー。」

 「そう!直しなさい!んええ?壁よじ登れるの!?トカゲなの!?」

 「多分人間だよ?私。」

 「ちょっとトカゲの可能性もあるの!?ないでしょ!しっかり人間なんだから自覚を持ちなさい!」

 「疲れるよー壁登るの。手強いよ…」

 「手強いじゃなくて!昼休み終わっちゃうよ!?早くしなさい!」

 時計は結局直しました。

 「直したからいいでしょー。でももう帰る!多分人間なんだから!」

 「人間だからっていう特別ルールはないのよ!」

「ぬぬぬ…」

 「ね?だから頑張らないとね?」

 「喉乾いたー。家帰って何か飲んでくるー。」

 「はあ!?そう言ってもう来ないつもりでしょ!」

 昼休み終わりを告げるチャイムが鳴る。

 「ふー。昼休み終わったし早く授業行こ?」

 「変な授業しかこのあとないよー!」

 「蓬莱の玉の枝を探す←5限目 燕つばめの子安貝を探す←6限目 だってー」

 「マジ!?なんなのこの授業!?燕つばめの子安貝なんてこの世に存在しないのに!?てか今まで時間割はどうなったのー!!!???」

 「見てどう思う?こんなのおかしいよね?」

 「むう…これは帰るしかないのか…?」

 「めっちゃ帰りたくなったでしょ?一緒に帰ろ?」

 「もう!嘘でしょこれ!クラスのみんな数学の教科書出してるじゃない!」

 「やっぱりばれたー?数学嫌いだもん!帰りたい!これって夢?覚めて覚めて!お願いだよー!!うぎゃあああああああ!!!!!」

「酔ってるわけじゃないでしょ?夢じゃないんだからやめなさいよ…もう授業始まるよ…」

 「わかったよ…でも授業出てあげるんだから終わったら何か奢ってよ!」

 「をを?なんでよ!授業出るのが当たり前なのよ!」

 「ん!考えといてね〜!授業授業〜」      


          



             〜完〜 



 あとがき

五十音の学校生活の一節を書いてみました。

たぶん読み切りです。

「く」と「の」と「も」が考えるの少しむずかしかったです。

20分クオリティ。

ぜひハートとかお願いしまーす!


 

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五十音系小説 気津根雨丼。 @kitsuneudon_dondon

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