76話 「実椿の頭上で何が行われてるの」「さっきから、おしっこのような何かがふってきてるんだけど」「それ、おしっこよ」


  「おらっ傷口で味わえ」

 「私の尿を」

 

 !環希ちゃんが、私の傷口におしっこをかけます。


 痛いです。痛いですが、良いと思います。


 「うわぁ」

 「喜んでるよ、この変態レズ」


 「にっこり」


 私は、にっこりとしながら、にっこりと言いました。


 「ぷるぷるぷるぷる」


 私に仰向きに抱えられたままの実椿ちゃんは、ぷるぷる言いながら震えています。


 「実椿の頭上で何が行われてるの」

 「さっきから、おしっこのような何かがふってきてるんだけど」


 「それ、おしっこよ」


 「!ぷるぷるぷるっ!」

 「悪党の仲間はやっぱり怖いのっ!」

 「これが、悪党の仲間の所業なのっ」


 「私は、悪党じゃないからな」


 そんな会話をしながら、傷口の消毒は終わりました。


 環希ちゃんが、自分の服をやぶり、私の止血処理をしてくれます。


 「ありがとうね」


 「礼はいらねぇよ」

 「お返しだ」


 「ふふ、お返しは3倍返しよ」

 「次は飲ませてね」


 「ぷるぷるぷるぷる」

 「の、飲むの?」

 「実椿の頭上で、どんな会話がされているというの」


 「この変態レズビアンが」

 「実椿が怯えてんぞ」


 「変態!変態がいるの!?」

 「ぷるぷる。変態、怖いの」


 「大丈夫、怖くないわ」

 「変態は、怖くない」


 「ぷるぷるぷる」

 「悪党が変態なの」


 「悪党の上に変態なの」


 「もう大丈夫だ実椿」

 「悪党も変態も、俺が射殺す」


 こいつ、いかれてきてますね。


 「規生、お前、さっきあいつが言ってた事覚えてないのか」


 ええ、規生君は私がさっき言った事をもう忘れたんでしょうか。

 はぁ、もういいです。

 時間もありませんし、疲れました。


 「覚えていてもいなくてもどうでもいい」

 「早く、射殺させろ」


 「悪党も変態も本当に、規生が射殺すの」

 

 「ああ、悪党も変態も関係ない」

 「全て俺が射殺す」

 「全て俺の的だ」

 「お前もな、プル幼女」

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