第11話 主人公死亡。そして女神のような何か回へ


  『月恵殿』

 『某には使えない技があるでござる』

 『まして、親友には絶対に使えない技でそうろう』

 『だから、月恵殿にやって欲しいのでござる』

 『月恵殿にとっても親友でござるが』

 『それでも』

 『頼むでござるよ相棒』


 そして、親友の中の親友。 

 最も相棒と呼ぶに相応しい相棒から、引き継いだ技があるわ。


 相棒が、技を継ぎ、私は、意思を継ぐ。


 地面に倒れた晴生君に、八極拳と空手の型を組み合わせたような型を取る。


 「富造式八極空手奥義2式:親友への手向け」


 『威力は抜群でござる』

 『殺し技でござるよ』

 『殺人拳』

 『月恵殿と繋がるまでに使っていた殺人拳にござる』

 『ははは』

 『ごめん』

 

 私達が3人でやっていた、先の下段突きとはわけが威力がまったく違う。


 それでも、晴生君はまだ動ける。


 「富造式八極空手封印奥義1式:墓石壊し」


  奥義2式を連続させる技だ。


 しかし、これは本当に封印されていた奥義だ。


 「封印奥義1式:墓石壊し」


 私は、また、墓石壊しを使用した。


 晴生君が、動かなくなるまで、封印奥義1式:墓石壊しを使い続けた。


 晴生君は、動かなくなっていた。


 私も、そのまま、倒れ、動けなくなった。


 今日の19時から、エターナルファンタジーオンラインサービス開始なのに。

 それどころでないのに、そんな事を思い出していた。


 ごめんね、皆。

 私、19時からエタオンに参加できそうにないや。

 皆も、参加できそうになかった。

 皆で、遊びたかったな、エターナルファンタジーオンライン。



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