第5話 相棒は、もうフルダイブの世界から戻ってくれそうにない。一番信頼している相棒が、あてにならないなんて。

 

  「ちょっとぉ男子ぃ」

 「おっぱい触ろうとしちゃ」

 「めっでしょ」

 「男子っていうか」

 「晴生ぃ」


 副委員長ヒロインの九石理々花ちゃんが、晴生君に注意してくれる。


 あ、でも、これ。

 理々花ちゃんが危ないわね。


 「理々花ちゃん危ないわ」


 理々花ちゃんを止める。

 もう、遅いけれど。


 「うぜぇんだよ」

 「理々花ァ」

 「ウルセェんだよお前はいつもよぉ」


 「何よ」

 「突然月恵ちゃんのおっぱい触ろうとした」

 「晴生が悪いんでしょ」

 

 「月恵ちゃんのおっぱいは」

 「私のだから」

 「貴方には触らせはしないわ晴生」


  ふぅ、一理あるわね。

 確かに、私のおっぱいは理々花ちゃんのものなのかもしれません。

 ただ、私のおっぱいは世界中の女性のものなので、理々花ちゃんだけのものでは

ないともいえます。


 「月恵殿のおっぱいが」

 「大きいでござる」

 「ふふふにてそうろう」

 「いえいえ、拙者はそうろうでないにそうろう」


 相棒は、もうフルダイブの世界から戻ってくれそうにない。

 なんてことかしら。

 一番信頼している相棒が、あてにならないなんて。

 あんなのを一番信頼してるなんて、私、それで良いのかしら。

 良くないかもしれないわね。


 「やっぱりだめね」

 「男子なんて、あてにならないわ」


 私は、不満をもらしていた。


 「ええ、ええ。そうよ」

 「男子なんて男子なんてぇ」

 「信用しちゃいけないわ」

 「貴女が信用する伴侶は、ここにいるわ」

 「月恵ちゃん」

 

  理々花ちゃんは、レズで、男の子があまり好きではなかった。

 私も、レズで、男の子が嫌いってわけではないけれど。

 性的には興味がなかった。

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