第3話「始まる世界侵攻」

アルスが拘束され閉じ込められた部屋に居たのは夜月大我だった。


「君は……?」

「俺は夜月大我……あんたは?」

「僕はアルスだ。アルス·クイーザー」

「そうか……あんたも捕まったのか……」

「うん……って言う事は君も……」

「ああ……奴らは何者なんだ?」

「それは僕にも……」

「そうか……」


その頃、アクアグレイはスカー達と合流。

「揃ったな」

「スカー、次はどうするんだ?」

アイボリーが尋ねる。

「アイボリー、アクアグレイ、お前達は引き続き手分けをしてヒーロー狩りを続けろ。俺達は各次元の世界侵攻に乗り出す」

「なるほど、つまり俺達で邪魔する奴らを潰すって訳か……で、次の標的はどいつだ?」

「そうだなぁ……ジェットホークでも狩るか……」

「ならソイツは俺が行くぜ」

アクアグレイが名乗り出る。

「良いだろう。ならアイボリー、お前はもう一度エクスカイザーを狩りに行け。奴に嗅ぎ回られると厄介だからな」

「了解……」


その頃、エクスカイザーの世界の岡本探偵事務所で直樹と守、大谷の3人は状況を整理していた。


「まず、奴らが現れたのがグレイザー……守君の世界だな」

「ええ……今回はブラキオサウルスの姿の怪人でした」

「俺を襲って来たのと同じ奴か……じゃあ2人は奴を追ってこっちの世界に?」

「そうだ。奴らが今回何を企んで居るのかは分からん。だから我々も再びジャスティーフォースを集め奴らに対抗する戦力を集める必要がある」

「仲間を集めるならやはりまずオビト君の力を借りたいですね」

「クロスセイバーか……アイツなら個人で次元移動が出来るから仲間集めも早いよな……」

「そうだな。時間が無い。今こうしてる間にも他の世界のヒーロー達が奴らに襲われてるかも知れない。手分けをして仲間集めと奴らの動向の調査を同時進行で行うぞ」

「じゃあ、僕がオビト君の所に行ってそのまま一緒に仲間集めをします」

「なら俺と大谷さんで奴らの動向を探るか」

「よし、それで行こう。まずは守君をクロスセイバーの世界に送ろう」

「はい!行きましょう」


守、大谷、直樹も行動開始。


だが、スカー達の方が一足先に動いていた。

岡本探偵事務所をアイボリーがブラキオサウルス怪人に変身し襲撃。


「うわっ!?」

窓ガラスを破りブラキオサウルス怪人が乱入して来た。

「テメェ……」

「フンッ、まだグレイザーも一緒だったか……丁度いい。今度こそ纏めて葬ってやる」

「チッ……仕方ねぇな……守さん、大谷さん、ここは俺が……先に行って下さい!」

「しかし……」

「大谷さん、行きましょう!」

「あ……ああ……」

守と大谷は先に岡本探偵事務所を脱出。

「逃がすか!」

「おっと……折角来たんだ……茶ぐらい出すぜ……?」

「フンッ、まぁ良い。まずはお前を……」

「勝負がお望みか?なら相手してやるか……」

直樹は『変身』

エクスカイザーが登場。

「死ねぇー!!」

ブラキオサウルス怪人が突進攻撃。

エクスカイザーも戦い始める。


探偵事務所を脱出した守と大谷は……。

「くっ……仕方ない、こうなったら一刻も早く仲間達を集めよう」

「はい!まずはクロスセイバーを……」

2人は次元移動艇に乗り込み出発。


その頃捕まったアルスと大我は……。

「そうか……やっぱり君も特別な力を持った戦士だったんだね」

「いや、俺は特別なんかじゃ……それより凄いのはアルスさんですよ!天使って本当に居たんですね!」

「あぁ……まぁ、僕の世界では珍しくは無いんだけどね……僕だって驚いたよ。人間の力でそこまで戦えるなんて」

「俺達の世界はゾンバットって敵が現れてから皆生きるのに必死でしたから……力が無くては生き残れなかったんです……」

「過酷な世界なんだね……」

「でも、もうそれも終わって平和になったんです……平和になった所だったのに……」

「諦めちゃダメだよ。僕達には特別な力があるんだ!僕達が協力すれば絶対に乗り越えられる!」

「アルスさん……そうですね……脱出する方法を考えましょう」


スカー達はジェットホークの世界に到着。

「アクアグレイ、ここの世界のジェットホークを狩って来い。ただしまだ殺すなよ?」

「ああ、分かってるって。んじゃ一暴れしてソイツを誘き出すか」


「この船……何処かに到着したみたいだ……今なら脱出のチャンスかも……」

「そうですね、やってみましょう」


その頃、エクスカイザーは……。

「ぐっ……つ……強い……」

「へへっ……散々手こずらせやがって……一緒に来て貰うぜ……」

ブラキオサウルス怪人によってダメージを受けていた。


「ふざけんな!誰が……」

「お前に拒否権はねぇよ!!」

ブラキオサウルス怪人はエクスカイザーを拘束。

「うわぁぁぁぁっ!?」


ジェットホークの世界でアクアグレイが戦闘員達を放ち暴れ始める。

「さっさと出てこい!!この世界のヒーロー!!」

そこに空からジェットホークが登場。

「アイツら……許せねぇ!!」

ジェットホークが空から戦闘員達を攻撃。

「フンッ、やっと来たか……」

「お前達の好きにはさせない……行くぞ!!」

ジェットホークが戦闘員達と戦い始める。

「その首……貰うぜ!!」

アクアグレイがアロサウルス怪人に変身しジェットホークに襲い掛かる。

「ぐあっ!?」

「ジェットホーク……お前じゃ俺に勝てないぜ……?」

「何っ!?」

アロサウルス怪人はジェットホークを持ち上げ投げ飛ばす。

「うわぁぁぁっ!?」


その頃、守と大谷はクロスセイバーの世界のグランスタ王国に到着。

「相変わらず僕達の世界とは随分違う雰囲気ですね」

「ああ……だがのんびり観光をしてる場合じゃない。急いでオビト君を見つけないとな」

「ですね……」


一方でそのオビトは……。


平和になったこの世界でのびのびと生活していた。

思いっ切り伸びをして寝転がるオビト。

「あ〜!!気持ちいい〜……しっかし……もう直ぐ夏だな……暑くなって来たぜ……」

「おーい!オビトー!」

セイラが手を振ってやって来る。

「おっ、セイラ!どうした?」

「王宮にオビトを探して守さんと大谷さんが来たのよ。だから急いで連れて来てって」

「守さんと大谷さん?あっ、グレイザーとBLADEの隊長か……って事は何かあったのか?」

「私も詳しくは聞いて無いんだけど、手を貸して欲しいみたい」

「分かった。直ぐに行く」

だがそこに……。

スカーとブラウが2人の目の前に現れた。

「よぉ、クロスセイバー……」

「お前は!?スカーとブラウ!?テメェら何しに来た!」

「流石、兄貴の読みは正しかったですね……グレイザーの奴、クロスセイバーを訪ねて来やがってますぜ」

「なるほど……守さんと大谷さんが来た理由が分かったぜ……まーたお前らロクな事しないつもりだな……」

「黙れ!!テメェには俺達と一緒に来て貰うぜ!」

「仕方ない……セイラ、下がってろ」

「う……うん……」

「フンッ……」

スカーはティラノサウルス怪人に変身。

ブラウもトリケラトプス怪人に変身。

オビトも『変身』

クロスセイバーが登場。

クロスセイバーがティラノサウルス怪人、トリケラトプス怪人を相手に戦い始める。


「オビト……」

「おりゃあ!!」

「フンッ……」

クロスセイバーの攻撃をかわすティラノサウルス怪人。

トリケラトプス怪人が突進。

「うわっ!?」

トリケラトプス怪人の攻撃を受けダメージを受けるクロスセイバー。

「クソッ……」

更にティラノサウルス怪人の攻撃。

「ぐはっ!?」

「フンッ……平和ボケしたか?クロスセイバー……」

「くっ……黙れ!!」

「お前の能力は厄介だからな……早めに潰しておくに限る……」

「ぐっ……」


『グレイトフルバスター』

グレイザーがティラノサウルス怪人を攻撃。

「ぐあっ!?」

「チッ……グレイザーか……」

「オビト君!大丈夫?」

「守さん……いや、グレイザー……助かったぜ……」

グレイザーがクロスセイバーに駆け寄る。

「お前達……今度はクロスセイバーを狙って……」

「フンッ……お前達こそ……どうやら考えは同じ様だな。ソイツの能力があれば次元移動が楽になる……俺達も理由は一緒……まぁ目的は違うがな……貴様とはやはり一戦交える必要がある様だ……」

だがその時、トリケラトプス怪人に通信が……。

「ん?……ヘイ……了解しやした……兄貴、いよいよ総攻撃が始まりますぜ!俺等も一度戻れって」

「そうか……ならヒーロー狩りは一時中断だな……」

「総攻撃?お前達、何を企んでる!?」

「グレイザー……お前達ヒーローと決着を着ける時が近い様だ……これは我々とお前達ヒーローの戦争だよ……」

「戦争……だと……」


遂に各次元の世界に向けて総攻撃が開始された。

大量の戦闘員達があらゆる世界で暴れ回る。

この危機にグレイザー達ジャスティーフォースはどう立ち向かうのか?


続く……。

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